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今週末は「人工衛星の落下」に御用心

Posted September. 20, 2011 08:37,   

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バスに匹敵するサイズの人工衛星が今週末あたり、地球に落下する。正確にどこに落ちるかは誰もわからない。この30数年間で地球に落ちたものの中では最大の墜落物体だが、過度に恐れることはない。「他ならぬ自分が」衛星に当たる確率は20兆分の1に過ぎない。

問題の衛星は、米航空宇宙局(NASA)が1991年に打ち上げた大気研究衛星(UARS)だ。重さは5.7トン、直系は10.7メートルと、バス一台分の大きさだ。05年までの14年間、成層圏の大気や気候研究を成功裏に遂行し、現役から引退した。その後、「宇宙ごみ」として地球周辺を回り、07年、隕石と衝突し、急速にエンジン(速度)を失い、4年ぶりに地球に落ちる運命に置かれている。NASAは19日、自社内の速報ウェブサイトを通じて、「UARSは22日から24日にかけて、地球に落ちるものと見られ、23日が有力と見られる」と伝えた。

墜落地点の予測は不可能だ。NASAは、「衛星軌道だった南緯57〜北緯57度のいかなる地点もその対象になりうる」と警告した。人類が居住する大半の地域であり、北緯33〜43度の朝鮮半島も、当然、その範囲に含まれる。もちろん、同衛星は大気を通過する際ほとんどが焼け落ち、残りの胴体も100あまりの破片に粉々になるものと見られる。しかし、NASAは、「これらの破片のうち、26個ぐらいは燃えないまま地表に落ち、一部の破片は重さ100キロを超えかねない」と見込んでいる。UARSは1979年、インド洋に落ちた宇宙ステーション「スカイラブ」以降、地球上に落ちる最大の宇宙物体だ。

幸い、人命被害が出る確率はそれほど高くない。NASAは、同衛星に人間が当たる確率は、「3200分の1」と試算した。世界人口が70億人であることを考慮すれば、各自が当たる確立は20兆分の1にも満たない。地球には海や砂漠、ジャングルなど、人類が暮らしていないところがほとんどであり、衛星の破片が都市や人口密集地域を襲う確率は割合低い。

専門用語で、「軌道残骸(orbital debris)」と呼ばれる宇宙ごみは、地球周辺に数千万個が漂っている。このうち、直系が10センチ以上の割合大きなごみも、2万個を超える。これらは、1950年代後半、宇宙時代が幕を開けたあと、1日に一つの割合で地球に落ちてきた。これまで、これら宇宙ごみによる深刻な人命被害や財産被害は発生しなかった。しかし、NASAは、万が一の可能性に備え、UARSの墜落時期や場所に関する速報を、毎日ホームページに掲載する予定だ。

もし、同衛星の破片を見つけても、個人が収容することはできない。衛星は原則として、米政府の所有物であるからだ。NASAは、「破片に有害物質がついているかもしれず、鋭利な断面で怪我をする可能性もある」とし、「触れずに、最寄の警察に届け出てほしい」と呼びかけた。



jarrett@donga.com