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金総書記が「韓民族始原」を訪れた理由は…

金総書記が「韓民族始原」を訪れた理由は…

Posted September. 15, 2011 08:43,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は先月末、ロシアの東シベリアのブリヤート共和国の首都ウランウデで、ロシアのメドベージェフ大統領と首脳会談を行った。ブリヤート共和国は、「韓民族の始原」と見られているバイカル湖がある場所だ。住民100万人のうち約25%が韓国人と顔立ちが似ているブリヤート人だ。最近、ブリヤート共和国観光庁の招待でウランウデを訪問した際の金総書記の動向を追跡してみた。

金総書記の足跡を最も具体的に確認できた場所は、世界最大のレーニン像がある中央広場だった。当時、金総書記に随行した東シベリア文化芸術大学のラダ教授が、当時の状況を詳しく伝えた。

金総書記一行は、ウランウデ到着2日目の先月24日午前10時頃、90年代式のメルセデスベンツに乗って中央広場に現れた。広場の右側で待機し、金総書記を出迎えたラダ教授は、「金総書記は権威主義的な人物という話を聞いていたいが、隣のおじいさんのように親しみやすかった」と話した。握手する力は、強くも弱くもなく普通だったという。

金総書記はラダ教授を高麗(コリョ)人だと思ったようで、韓国語で「朝鮮語を話しますか」と聞いた。ラダ教授は右手の親指と人差し指を少し広げて見せ、「少し、少し」と答えた。金総書記は、「頭像の材料は何か。中は空洞なのか」と尋ねた。ラダ教授は、「青銅でできていて、内部は空洞です」と説明した。

約200メートルをゆっくり歩いた金総書記は、レーニン頭像の右側で、頭を30度ほど下げて黙礼し、広場の入口に停まっていた車に戻った。金総書記の歩き方は、特に不自由には見えなかったという。金総書記が広場にいた時間は15分ほどだった。

その後、金総書記は、車で約20分の距離にあるスーパーマーケット「メガタイタン」に移動した。メガタイタンを訪れたが、従業員は口を閉ざした。緘口令が下されたことは間違いなかった。金総書記がこれよりも規模が大きい韓国の大手マートに立ち寄ったなら、もっと驚いたに違いない。

金総書記が到着初日、自動車で3時間の距離にあるバイカル湖を訪れたという事実は興味深い、道路がデコボコで舗装されていない場所も多いためだ。イタルタス通信によると、金総書記はブリヤート共和国が意欲的に推進しているトゥルカ地域の観光中心経済特区を視察し、遊覧船に乗って湖も見物した。

現場は建物数棟だけあり、荒涼としていた。恐らく金総書記は、「投資」よりもバイカル湖が韓民族の始原という事実に好奇心を感じ、生前に自分の足跡を残したかったのかも知れない。



oscar@donga.com