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「韓国人はお金の属性を誤解」「資本に善玉悪玉などない」 外資系金融首脳らが本音語る

「韓国人はお金の属性を誤解」「資本に善玉悪玉などない」 外資系金融首脳らが本音語る

Posted August. 23, 2011 06:11,   

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「韓国には、『反外国人感情』ではなく、『反資本主義感情』があるようだ」

東亜(トンア)日報と金融委員会が訪問した外資系金融機関は、韓国経済の体質や政府の危機対応能力について前向きに評価しながらも、資本の属性については誤解の傾向があると主張した。外資系金融各社は、韓国政府は市場混乱期に金融懇談会などを開き、株式投資家らの不安心理を取り除こうとするが、それよりも市場安定期に政策パートナーらとのコミュニケーションを通じ、予測可能な政策を明確に推進しなければならないとアドバイスした。

●外資誘致だけを喜ぶ韓国人に不満

外資系金融各社は、韓国の新聞に頻繁に登場する「旨みを吸って逃げる」という言葉に強い拒否感を示した。投資戦略とは元々、特定商品を買い付ける「進入戦略」と、投資資金を回収する「出口戦略」とに分けられるが、韓国人は外資誘致だけを歓迎し、市場から抜け出すこと自体を認めようとしないという。BoAメリルリンチは答弁書の中で、「外国資本に対するネガティブな感情はないようだが、短期差益取引については拒否感があるようだ」と回答した。

ソン・ギソクBoAメリルリンチ専務はインタビューで、強い口調で、「悪玉資本、善玉資本など元々なく、早めにお金を稼ぎ、出て行くのが資本の性質だが、韓国ではこの点が見過ごされている傾向がある」と主張した。これは、韓国の投資環境が外国人らにとってはさほど友好的ではないという意味であり、今後、金融ハブの育成やヘッジファンド導入など、金融を産業へと育成する過程において、足かせになるものと見られる。

●外国人、再び韓国に戻らない可能性も

外国人は株を売った資金で再び韓国株を買うだろうか。「再び買う」というのが韓国政府の望むところだ。しかしマイケル・チェンバースCLSA代表は、「単に利益を実現させただけだ。再び韓国株を買うとは言い切れない」と語った。例えば、全体投資資金のうち、現代(ヒョンデ)自動車株への投資割合が12%という顧客の場合、今回4%程度を売った。同顧客は、再投資の意思はあまりないと伝えた。現在、外国人投資家らは韓国のように輸出割合の高い国の株よりは、内需中心産業が発達しているインドネシアやインド、中国などへの関心が高いという。

それでも依然、外国機関投資家らが全体投資対象から韓国の割合を減らす動きはないということは評価できることだ。「外国人は韓国を離れる」と決め付けることもできない。実際、今回の取材の際、答弁書のみを提出したスイス系金融機関、クレディスイスは、「今月初頭、韓国への投資比重を拡大したが、その後の投資計画は見直していない」と明らかにした。

これに関連し、ゴールドマンサックスの権九勳(クォン・グフン)専務は、「我々は国債や現金のような低収益資産よりは、株や原材料のような高収益資産を好む」とし、「韓国は世界で、株が低評価された投資国の一つだ」と語った。

今月に入り、外国人が韓国株を大量に売り、韓国国債を買い付けたことに関連し、政府は外国人が危険銘柄から安全銘柄に投資先を移していると見ている。このような見方に関する外国系の考え方は少し異なる。外国人が株を売り、韓国債を買う現象は続くかもしれないが、株資金が債券市場に移動するものではないという。株と債券市場とでは資金運用主体が異なるためだ。

外資系は、「外国人が株を売った資金を、本国に送金しているわけではないような気がする」という金融界の見方には同意した。もし、外国人が株の売り越し資金を送金するためにドルに変えたなら、大幅にウォン安ドル高が進むはずだが、為替相場の変動幅は大きくなかった。



legman@donga.com