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「日本議員、乗ってきた飛行機で帰国予約…鬱陵島に行く考えはなかった」

「日本議員、乗ってきた飛行機で帰国予約…鬱陵島に行く考えはなかった」

Posted August. 17, 2011 07:06,   

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国際韓国研究院の崔書勉(チェ・ソミョン)院長(83)は今月1日午後12時40分、金浦(キンポ)空港から日本に出発する全日本航空(ANA)の飛行機に乗った。満席だと聞いていた飛行機には、不思議なことに5席の空席が並んでいた。

崔院長は日本人の客室乗務員に尋ねた。

「あの席は何ですか」

客室乗務員が答えた。

「今日空港に来た日本の自民党議員の席です」

崔院長が乗った飛行機は、偶然にも自民党議員が鬱陵島(ウルルンド)に行くと言って乗ってきたまさにその飛行機だった。思わず膝をポンとたたいた。「彼らは日本を出発する時から、乗ってきた飛行機ですぐに帰るつもりだったのだ。鬱陵島に行くつもりは初めからなかったのだ」

出発時間になったが、議員らは飛行機に乗らなかった。崔院長はまた尋ねた。客室乗務員は、「金浦空港と日本を往来するANAの便が1日3便あります。最後の飛行機に乗るようです」と言った。実際、議員らは午後8時10分に飛行機に乗って帰国した。

崔院長は領土問題研究の権威者だ。崔院長は昨年10月、国民勲章牡丹(モラン)賞を受けた。独島(ドクト、日本名・竹島)の領有権守護と関連した初めての国民勲章だった。崔院長は、外出する時に電動車イスに乗らなければならないほど体が不自由であるが、全世界の図書館を検索し、研究に専念している。

崔院長を東海(トンヘ、日本海)の表記と独島問題の余震が静まらない15日の光復節(日本の植民地支配からの解放記念日)に、ソウル鍾路区(チョンノク)の自宅で会った。

——結局、韓国が日本議員の政治ショーに振り回されたのか。

「あの日、日本に到着して、親交のある自民党議員に会った。その議員は、『党が彼らに行けとは言わなかった。彼らは、個人的に行った』と断言した。そして、『議員が軽率だった。この時期になぜあのようなことをしたのか、理解できない』と話した。自民党内では、彼らが選挙を控え強いイメージを植えつけるために(入国ショーを)したが、誤りだったという見方が強かった。そのため、韓国の政界の対応においても、彼らの『個人的な訪問』にレベルを合わせる必要があった。与党ハンナラ党が乗り出す問題ではなかった。成熟さに欠けていた」

——東海の表記の問題はどう解決すべきか。

「今日もある放送番組で、『Sea of Korea(韓国海)』と表記された古地図が独島記念館にあるのに、なぜ日本が日本海と主張するのか分からないという主張があった。しかしよく考える必要がある。北京に来た西洋の宣教師が、欧州の本国に情報を送るためにアジア地図を製作した。北京で地図を製作していた時、西海(ソヘ・黄海)は「Sea of China(中国海)」、東海は「Sea of Korea」、太平洋は「Sea of Japan(日本海)」と表記することが多かった。結局、古地図にどのような地名が表記されているかは、地図が製作された歴史的背景の一部にすぎない。西欧の博物館と図書館にどのような表記の古地図が多いかを争うのは、幼稚で滑稽なことだ」

——韓国政府は、国際水路機関(IHO)で東海-日本海の併記を推進している。

「国連地名委員会は、両国が地名問題で衝突した時、互いに主張する地名を括弧で併記するようにしている。韓国が決定できる問題ではない。日本と協議しなければならない。両国の主張が衝突すれば、不幸な事態になる。平和に解決できるよう韓国と日本の専門家が冷静に研究するムードづくりが必要だ」

——東海(韓国海)表記は韓国にとって切実な問題だ。

「そのためにも、世界に東海の表記が韓国にとって単なる地名問題ではなく、歴史問題だという点を理解させなければならない。日本が韓国の主権を強制的に剥奪し、意図せずに地名が変わった歴史的背景を伝え、東海の表記において韓国と日本は被害者と加害者の関係にあるという点を理解させなければならない。シンガポールは、日本の植民地支配期に名前が小南だった。独立後、シンガポールという名前を取り戻した。東海も同様に、一国が強権で武力支配した時に奪われた名前を原状復旧する必要があるという点を西欧の人々に伝えなければならない。

崔院長は、洪準杓(ホン・ジュンピョ)ハンナラ党代表の独島海兵隊駐留の主張について、「警察が守れば治安で、軍隊が守れば紛争だ」と強調した。軍隊がいても警察に代えることが、韓国領土という点を日本に伝える強いメッセージになるということだ。

崔院長は、インタビューを終え、記者に次のように一喝した。「(政界が言う言葉を見ると)韓日強制併合が思い出される。当時も、今のように自分たちの発言がどのような意味かも理解せずに言っていた人々のために、朝鮮が日本の植民地になった」



zeitung@donga.com