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人口16万の都市に海水で電気供給、始華湖潮力発電所が年末完成

人口16万の都市に海水で電気供給、始華湖潮力発電所が年末完成

Posted August. 03, 2011 03:13,   

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1日、京畿道始興市烏耳島(キョンギド・シフンシ・オイド)から車に乗って、始華(シファ)防潮堤の上の道路に沿って10分ほど走ると、巨大な水門が現れた。エレベーターに乗って22メートル下に降りると、「カーン」という轟音がまず耳をつんざいた。海中に直径7.5メートル、重さ800トン規模の発電機10基が一列に並んでいるここは、国内初の世界最大規模の「始華湖潮力発電所」だ。

3日、始華湖潮力発電所の初稼動を控え、同日、3号発電機の性能テストが行われた。中央制御室の技術者は、発電機の動きや発電量が表示されるモニターから目を離すことができなかった。当初、11月から本格的な電力生産に入る計画だったが、夏に電力需要が急増するため、3日から、試験運転が終わった5つの発電機を稼動することを決めた。韓国水資源公社の金ビョンホ中央制御室次長は、「2週間、職員が徹夜勤務して最終点検をしている」と緊張したムードを伝えた。

●工事開始から7年、12月に公式竣工

現在、全体工程の98%が進行している始華湖潮力発電所は、12月に公式竣工の予定だ。2004年12月に工事が開始されて以来、7年が経った。現在、発電所外部の工事と発電所のそばの生態公園や広報館など、仕上げの工事だけが残っている。

始華湖潮力発電所の発電設備容量は254メガワット(MW)で、1966年に世界最大規模として建設されたフランスのランス潮力発電所の容量(240MW)を上回る。年間の発電量も1時間あたり552ギガワット(GW)で、昭陽江(ソヤンガン)ダムの1.56倍だ。12月から人口50万人都市の家庭に海水が作り出した無公害クリーンエネルギーが供給される。年間86万2000バーレルの原油輸入に代わり、毎年約942億ウォンを削減できる規模だ。年間の二酸化炭素発生量も31万5000トン減らし、約66億ウォンを削減するものと期待される。

水資源公社のソン・ウボク専門委員は、「潮力発電を『月が与えた贈り物』と表現するが、3日の早期稼動を通じて、人口16万人都市の家庭に1時間あたり1500万キロワットの電力を贈る」と説明した。始華潮力管理公団の金マンギ団長は、「国内で初めて建設された始華湖潮力発電所が世界最大規模であるという点で、今後、韓国が潮力発電の関連建設や技術を輸出するうえでも大いに役立つだろう」と話した。

●「西海岸、潮力発電の最適の位置」

始華湖潮力発電所は、満ち潮の時だけ発電が可能な漲潮式発電方式で稼動する。1日2回、1度に4時間25分の間発電機を稼動する。引き潮の時、始華湖の海水面の高さが3メートル下に下がった状態で水門をふさぎ、満ち潮が始まれば、潮差が約2メートルになった時に水門を開き、流れ込む海水が直径7.5メートル、重さ53トンのプロペラを作動させ、発電するという原理だ。発電機1基に流れ込む海水量は1秒あたり500トン。平常時、ソウル汝矣島(ヨウィド)付近を流れる漢江(ハンガン)が1秒あたり150トン水準であることを考慮すれば、莫大な圧力の海水が電気を作るということだ。

金団長は、「地球上で、西海(ソヘ・黄海)岸のように潮力発電ができる天恵の自然環境を備えた場所はいくらもない」とし、「これをうまく活用して代替エネルギーの比重を増やし、化石燃料が枯渇する時に備えなければならない」と強調した。

現在、始華湖潮力発電所のほかにも、忠清南道泰安郡(チュンチョンナムド・テアングン)と瑞山市(ソサンシ)一帯の近海(加露林湾)、仁川江華郡華道面(インチョン・カンファグン・ファドミョン)一帯の近海(江華)、忠清南道唐津郡(タンジングン)と京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)近海の(牙山湾)、江華島南端と永宗島(ヨンジョンド)北端(仁川湾)の西海岸4ヵ所で、潮力発電所の建設が推進されている。いずれの4ヵ所も始華湖潮力発電所の設備容量と投資額を上回る規模で、世界最大の潮力発電所が西海岸に次々に建設される。しかし、地域の自治体と住民が、環境破壊や魚類資源の枯渇などを理由に反対しているうえ、政府省庁間でも意見が錯綜し、事業の推進が難航している。ソン専門委員は、「始華湖潮力発電所も事業の初期の頃は、経済性がなく環境破壊だという批判を受けた」とし、「しかし、潮力発電を通じて海水を循環させ、始華湖の水質を改善し、近隣地域と連携して観光客を誘致することにも役立つものと期待する」と評価した。



realist@donga.com