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李健熙三星会長、「ソフト技術、スーパー人材、特許」の確保を強調

李健熙三星会長、「ソフト技術、スーパー人材、特許」の確保を強調

Posted July. 30, 2011 03:12,   

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三星(サムスン)電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長は、「ソフト技術、S(Super)級人材、特許」を、三星電子の3大重要課題として示した。

李会長は29日、京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)の三星電子・水原事業所で開かれた「2011、先進製品との比較展示会」を視察した後、三星社長団に対して「ソフト技術、S級人材、特許は5年、10年先に備えて直ちに確保しなければならない」と強調した。「先進製品との比較展示会」は1993年、三星が「新経営」を宣言してから始まった行事で、李会長は07年以降4年ぶりに出席した。

李会長が同日示した3つの重要課題は、三星電子の未来がどこにかかっているかを示すものだ。急激に発展しつつある技術や激変する経営環境の中で、三星が集中しなければならない分野を指摘したのだ。

ちょうどこの日は、三星電子の第2四半期(4〜6月)業績発表日。前四半期より成績はよくなったものの、営業利益は昨年同期より大幅に減少した。三星の役員や従業員らは、李会長がどのような「危機」のメッセージを投げかけるか、大変緊張せざるを得なかった。

李会長は同日午前9時半に到着し、午前10時から約2時間に渡り、展示製品を細心に見て回り、一部は直接実演して見せるなどした。その後、構内食堂で役員や従業員らと昼食を共にした。展示会を見て回る間は、叱責よりは三星がこれから進むべき方向性について、役員・従業員らと真剣に話し合ったという。

同日の展示会ではセットや部品など、計67品目、356モデルが展示された。その半分以上の183モデルがライバル会社の製品だった。スマートフォンやタブレットパソコンなどの新製品をはじめ、冷蔵庫やエアコン、カメラ、ノートパソコンなどの主要部品が網羅された。半導体や液晶表示装置(LCD)、発光ダイオード(LED)などの部品も、ライバル会社の製品と共に展示された。

李会長はまず、「ソフト技術」の重要性について強調し、「必要な技術は、『がむしゃらに』、『確保すべきだ』と要求した。ソフト技術とは、ソフトやデザイン、サービスなどを総括する概念。「ソフト技術」が優秀な企業としてよく言われているのが、ほかならぬ「アップル」だ。三星は同日、どのようなライバル会社の製品が展示されたのかは極秘に付したが、「アイフォン4」や「アイパッド2」など、アップルの製品も多数含まれ、李会長も注意深く見たという。

しかし、李会長はハードのほうも見過ごしてはならないと言明した。氏は、「ハードの方も部品数を減らし、軽くて安全に作るべきであり、ライバル会社より高品質の製品を作る自信がなければ、最初から手をつけてはならない」と語った。

「特急人材」の選抜のみならず、彼らがしっかり仕事のできる「環境づくり」も重要であることを、再度強調した。李会長は特に、「ソフト関連人材は、情熱と真心を込めて選抜し、育成しなければならない」と強調し、今後三星は、ソフト関連人材の確保に向け全力を傾けるものと見られる。

李会長が3番目に強調したテーマは「特許」だ。現在だけでなく、未来事業に必要な特許まで予め確保すべきだと指示した。最近、三星は、スマートフォンを巡ってはアップルと、LED照明においてはオスラムと特許を巡る戦いを繰り広げるなど、企業同士の「特許戦争」は日々激しくなっている。三星電子はすでに、知的財産権(IP)センターを中心に、特許経営に力を入れている。IPセンターの人員は現在450人で、05年(250人)に比べ2倍近く増えた。同日の李会長の指示を受け、三星の「特許経営」は今後、さらに拍車がかかる見通しだ。



jaeyuna@donga.com