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[社説]集中豪雨の対策が不十分だった

Posted July. 28, 2011 07:56,   

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27日未明、江原道春川市(カンウォンド・チュンチョンシ)の昭陽江(ソヤンガン)ダム付近で発生した土砂崩れで、ボランティア活動に来ていた大学生ら13人が命を失った。春川には26日から27日午前までに250ミリ以上の雨が降った。事故直前の26日午後11時から27日午前0時までの間に、1時間あたり最高で46.5ミリの大雨が降った。梅雨の後に続いた雨で、水分を含んだ土砂が重さに耐えられず大学生らが泊まっていたペンションに崩れ落ちた惨劇だ。

ソウルも、牛眠山(ウミョンサン)の土砂崩れが、住宅街やアパートを襲い、9人が死亡した。地下鉄の駅構内の浸水被害で列車の運行が停止し、東部幹線道路、オリンピック大路、江辺北路などの市内の主要道路が閉鎖された。停電や通信が不通となる事故が相次いだ。昨年9月に豪雨で浸水したソウル中心部の光化門(クァンファムン)交差点は、今回も水に浸った。

水害の安全基準を高めることが急務だ。予想を超える豪雨がいつ降るか分からないため、常習浸水地域の下水道排水施設、地下貯留施設、堤防などを拡充しなければならない。水害防止施設は過去の基準で設計されており、最近のような突発性集中豪雨には脆弱だ。気象予報の精度を高め、水害に対する警戒心を喚起する努力も必要だ。春川の土砂崩れの場合、気象庁の降水量予測が違っていただけでなく、事故1時間前に近隣の排水路が詰まって住宅が浸水したにもかかわらず、住民を避難させなかった。25日夜、清渓川(チョンゲチョン)では、局地性豪雨のため避難アナウンスが繰り返し行われたが、多くの市民が避難しなかった。

26日から27日午前11時までのソウルの累積降水量は410.5ミリで、今年の梅雨の降水量の半分に相当する。地球温暖化で韓国の気象が亜熱帯気候に変わりつつある。6月から9月の4ヵ月間、熱帯地方の雨期のような天候が続き、「50年ぶりの豪雨」を毎年経験するのではという憂慮も出ている。最近の約10年間、韓国には梅雨に降った雨よりも梅雨の後に降った雨量が多かった。昨年も、秋夕(チュソク・旧暦の8月15日)の連休に豪雨が降り、交通マヒが起こった。梅雨明け後の突発性集中豪雨は今年も十分に予想されたが、無防備なまま夏を迎え、被害が増大した。

水災は人災と結合して被害を増大させる。水害の危険に安全な場所はない。政府と地方自治体は毎年繰り返される「水爆弾」の損失を減らすために総力を上げなければならない。