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Kポップ挿入に通訳サービスまで…ミュージカルにも韓流

Kポップ挿入に通訳サービスまで…ミュージカルにも韓流

Posted July. 14, 2011 07:17,   

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ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」の公演があった9日、ソウル中区興仁洞(チュンク・フンインドン)の忠武(チュンム)アートホール大劇場では、日本人ファンが出演俳優へ祝いの花輪の代わりに贈った生活困難者のための米袋でロビーがいっぱいになった。制作会社のエムミュージカルカンパニーによると、この「米花輪」が5トン以上になるそうだ。

日本から来た観客の中村かずみ氏(57)は、ミュージカルの主人公アンダーソンを演じるアン・ジェウクの公演を観るために、4泊5日の日程で韓国を訪れた。中村氏は、「昨年夏、城南(ソンナム)アートセンターの『ジャック・ザ・リッパー』公演の際は1月間下宿して、アン・ジェウク出演の公演を観た」と語り、これまで見たアン・ジェウクの公演チケット26枚を集めて撮った携帯の写真を見せた。米ロサンゼルスに住む40代前半の台湾系米国人女性ダフネ・リー氏は、「ドラマを見てアン・ジェウクのファンになり、09年の初演からこれまでに『ジャック・ザ・リッパー』を29回も観た」と語った。

最近、国内ミュージカルの公演会場には中村氏やリー氏のような韓国ミュージカルの熱烈ファンの外国人が増えている。それに合わせ、国内の公演制作企画会社も、公演の企画段階から外国人観客誘致のために奔走している。

07年、国内の創作ミュージカル「愛は雨に乗って」を日本に輸出したエムミュージカルカンパニーが国内の公演会場を訪れる外国人客を意識したのは、09年5月、忠武アートホールで初めて手がけたミュージカル「三銃士」からだ。全体観客のうち外国人の割合が1.64%と集計された。

エムミュージカルカンパニーは、昨年の「ジャック・ザ・リッパー」城南アートセンター公演から、日本人客のために日本語の字幕と通訳サービスを始め、今回の公演からは中国語の通訳も追加した。今公演の外国人観客の割合目標値は10%。2年前の「三銃士」と比較すると6倍も多い。

3日、城南アートセンターで幕を下ろしたミュージカル「モーツァルト!」は、韓流スターのシアジュンス(金ジュンス)を起用し、今年上半期の国内公演で外国人観客が多く入った公演の3位になった。制作会社EMKの金ヒョンヒ広報マーケティングチーム長は、「正確な集計は難しいが、外国人観客が増えた。今後、外国人を対象にしたマーケティングを拡大する案を構想している」と語った。

14日、ソウル江南区三成洞(カンナムク・サムソンドン)のコエックス・アティウムで公演が始まる創作ミュージカル「オオカミの誘惑」は、最初から海外進出を狙ったものだ。「ナンタ」制作会社のPMCプロダクションが東南アジア市場の進出を念頭に置き、「H.O.T」、「S.E.S」、「少女時代」、「KARA」などのKポップで構成したジュークボックス・ミュージカルだ。韓流スターのリョ・ウク(「スーパージュニア」)が出演する2度の公演は、チケット販売開始から20分で完売した。

外国人が直接チケットの前売りで購入できるシステムも設けた。外国人観光客が最も好む「ナンタ」の場合は、観光パッケージに公演観覧が含まれる形だった。外国人登録番号や住民登録番号がない外国人が公演の前売りチケットを購入する方法がなかったためだ。チケット前売りサイトのインターパークが2年前から外国人専用前売りサービスを始めており、ソウル市は昨年4月からインターパークと協力して、ソウル市観光情報サイトの「アイツアーソウル」で、英語、日本語、中国語の繁体・簡体の4種類の公演チケット前売りサービスをしている。特に広報はなかったが、外国人は昨年4月から今年6月30日までにこのサイトを通じて約9800枚の公演チケットを購入した。

CJE&Mは8日、中国・上海の1300席規模の劇場・上海大劇院で、中国人俳優が出演するミュージカル「マンマミーア」中国語公演を始めた。昨年11月、中国文化部傘下の中国対外文化集団公社、上海東方メディア有限公司とともに発足した合資法人「亞洲聯創」が手がけた最初のミュージカルで、CJE&Mが事実上制作を担当した。CJは、合資会社を通じて確保した配給ネットワークを通じて、ミュージカル「キム・ジョンウク探し」の中国語バージョンの制作も準備している。また、CJは今月末、日本の大手公演制作会社「松竹」と業務協約を結び、10月に国内の創作ミュージカル「美女はつらいよ」の韓国語公演を、韓国より日本の舞台で先に公演することを明らかにした。



kimsk@donga.com