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ソウルと中部に200ミリの豪雨、土砂崩れで1人死亡

ソウルと中部に200ミリの豪雨、土砂崩れで1人死亡

Posted June. 30, 2011 07:25,   

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29日ソウル、京畿道(キョンギド)など中部地方に200ミリ以上の大雨が降り、土砂崩れが発生し1人が死亡し、急流に流されて30代の男性が行方不明になるなど、被害が相次いだ。気象庁は、「30日には梅雨前線が若干南下するが、場所によっては200ミリ以上の集中豪雨が降ると見られる」として格段の注意を求めた。

●またもや人災

同日午後1時頃、ソウル蘆原区月渓洞(ノウォンク・ウォルゲドン)にある楚安山(チョアンサン)の国鉄1号線工事現場で土砂崩れが発生し、近くを走る東部幹線道路を通過していた車3台が土砂に埋もれた。このうち、グレンジャーXGを運転していたユ氏(48)が、土砂崩れの衝撃で即死した。SM7を運転していた金氏(48・女性)と同乗していた息子のイム氏(22)、スターレックスを運転していたオ氏(39)ら3人は、近くの病院に搬送され治療を受けている。土砂は1500トンもの量で、国鉄1号線の鉄道と東部幹線道路を襲っただけでなく、道路下の中浪川(チュンナンチョン)の自転車道まで襲った。このため、城北(ソンブク)駅〜道峰山(トボンサン)駅区間の国鉄1号線の運行が、午後6時までの5時間停止した。また、東部幹線道路も一時全面運行止めとなり、ソウルと京畿道北部をつなぐ幹線交通が大渋滞となった。

同日の事故は、国鉄の路線移設ため楚安山の一部を削り、最近の台風のため工事を一時中断していた状態で発生した。警察の調べで、事故現場で掘削面を覆ったビニールシートを発見されたが、十分に管理されなかったため事故が起きたと見て、工事関係者を呼び安全措置を十分に行っていたかを調査している。

京畿道加平郡上面徳峴里(カピョングン・サンミョン・トクヒョンリ)の朝宗川(チョジョンチョン)でも、前日、友人と遊びに来ていたドン氏(36)が急流に流され行方不明になった。消防当局は、救助隊を現場に派遣してドン氏を捜索しているが、水の流れが速く、捜索は難航している。

同日正午から、ソウル潜水橋(チャムスギョ)が全面通行停止となった。また鹿川(ノクチョン)〜月溪区間のマドゥル道も全面通行停止となった。ソウルや仁川(インチョン)、京畿地域では、住宅に浸水したとの通報が数百件届けられた。

●北朝鮮の黄江ダムも放流

強力な梅雨前線が中部地方に停滞し豪雨が襲ったため、北朝鮮でも多くの被害が発生したと推定される。特に、臨津江(イムジンガン)上流の黄江(ファンガン)ダムが、27日夜、放流を始めたと伝えられ、下流の京畿道坡州市(パジュシ)と漣川郡(ヨンチョングン)一帯は緊張感に包まれている。北朝鮮は、09年6月にも通告なく放流し、未明に韓国側の国民6人が急流に流され死亡した。黄江ダムの規模は、貯水容量3億5000万トン。黄江ダムから漣川郡最北端の横山(フェンサン)観測所までの距離は56キロで、到達時間は約8時間と推定されている。明日まで雨が降り続けば、北朝鮮側の放流量も増えるものとみえる。

北漢江(プッカンガン)水系にも多くの雨が降り、同日、春川(チュンチョン)ダムと衣岩(ウィアム)ダムの水門が今年初めて開けられ、それぞれ1秒当たり1311トンと708トンが放流された。八堂(パルタン)ダムと清平(チョンピョン)ダムも、それぞれ1秒当たり7242トンと3292トンが放流された。一方、昭陽江(ソヤンガン)ダムは同日午後、171.5メートルで水位が変化せず、洪水の制限水位190.3メートルより低い水準を維持した。

●二次被害に注意

気象庁は、「30日は、梅雨前線が若干南下し、京畿道南部、忠清道(チュンチョンド)北部と江原道嶺西(カンウォンド・ヨンソ)南部地方を中心に、雷や強風を伴った1時間当たり30ミリ以上の大雨が降るだろう」と予測した。30日の予想降水量は、ソウル、京畿道、江原道嶺西、忠清南道(チュンチョンナムド)が50〜200ミリ、忠清南道、慶尚北道(キョンサンプクト)北部、江原道嶺東(ヨンドン)が20〜60ミリ、全羅南道(チョンラナムド)、全羅北道(チョンラプクト)、慶尚南道(キョンサンナムド)、慶羅北道、済州道(チェジュド)が5〜30ミリ。

消防防災庁は、30日にも多くの雨が予想され、さらなる被害の発生に備えて、市民に格別の注意を促した。防災庁防災対策課のムン・ジョンジン事務官は、「急傾斜地や築台が立てられた地域を避けて通行しなければならない。感電事故を防ぐために、外部の電気施設に触れてはならない」と呼びかけた。浸水被害が発生した家庭は、必ず消防当局や地方自治体に届け出て、安全診断を受ける必要があると付け加えた。さらに、出勤途中はできるだけ公共の交通を利用し、車の運転時は道路のくぼみが多いため、ハンドル操作を誤って事故が発生する危険が高いとし、安全運転を呼びかけた。



imlee@donga.com hjson@donga.com