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[社説]梅雨の洪水・台風による被害、これ以上出してはならない

[社説]梅雨の洪水・台風による被害、これ以上出してはならない

Posted June. 30, 2011 07:25,   

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梅雨前線の影響で、29日、ソウルをはじめ首都圏や中部地域を集中豪雨が襲い、各地で被害が続出した。ソウル蘆原区月渓洞(ノウォング・ウォルゲドン)楚安山(チョアンサン)の国鉄1号線工事現場で発生した土砂崩れで、近くを走る東部幹線道路を通過していた車数台が土砂に埋まり1人が死亡、3人が負傷した。土砂崩れで大量の土砂が流れ、完全復旧のめどがたっていない。梅雨シーズンに急斜面で特別な対策もなく工事を行い、事故を招いたと言える。

ソウルと京畿道北部、忠清南道(チョンチョンナムド)一帯では、行楽客の行方不明や家屋、道路、農耕地の浸水が発生したほか、河川の水位が上昇を続けている。今夜0時までに最高でさらに200ミリの雨が降ると予想され、被害がさらに大きくなる可能性が高い。非常勤務に入った政府や市道職員らが、災害に脆弱な地域の対策を再点検し、これ以上多くの人命や財産の被害が出ないようにしなければならない。貧しい庶民が多く暮らす地域ほど、梅雨と洪水の被害が出やすいという点を念頭に置くなら、梅雨シーズンの洪水・台風対策は、まさに国民生活の対策である。

主要4河川整備事業の工事現場と口蹄疫埋却地が散在する市道の場合、より一層徹底した点検と対応が必要だ。4河川一帯で、浚渫作業と堰設置の工事が大詰め段階を迎えており、梅雨シーズンの豪雨で何が起こるか分からない。25日には、慶尚北道漆谷郡(キョンサンプクト・チルゴクグン)の倭館(ウェグァン)鉄橋が雨で崩壊した。4河川事業と関係がないとは言えない事故だ。橋脚の周辺を計画より深く浚渫し、橋脚の下の部分を保護する橋梁保護球も設置されていなかった。

口蹄疫家畜埋却地も状況は同じだ。昨日と今日、大雨が降った京畿道では、19の市郡の口蹄疫埋却地担当の職員約2100人が非常勤務に入り、応急復旧チームも待機した。東亜(トンア)日報が6月初め、全国の口蹄疫埋却地を取材した結果、埋却そのものが不十分だったり、排水路が十分に備わっていない場所が多く、梅雨シーズンにその後遺症が憂慮された。各市郡は、口蹄疫埋却地の被害を最小化するよう徹底的に点検することを望む。

世界各地で異常気象による自然災害が相次いでいる。集中豪雨のような災害に備え、大型事故を防ぎ、住民と施設を効率的に保護する政府と地方自治体であってこそ、住民から有能だという評価を受けるだろう。