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平壌射程ミサイル、前進配備

Posted June. 17, 2011 03:03,   

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昨年末の北朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)砲撃後、軍当局が平壌(ピョンヤン)まで到達可能な戦術地対地ミサイル(ATACMS)を最前方に前進配備したことが分かった。北朝鮮の長射程砲による首都圏攻撃に対抗し、北朝鮮の心臓部も攻撃できることを警告するための措置と見られる。

16日、軍消息筋によると、昨年の延坪島砲撃後、軍当局は前方地域と首都圏に対する北朝鮮の長射程砲による挑発の可能性を憂慮し、ATACMSを前進配備した。軍が今年の初め、非武装地帯(DMZ)に近い最前方地域に前進配備したATACMSは、射程距離が約165キロで、休戦ライン付近から発射した場合、平壌まで到達可能だ。

ATACMSは、移動車両の多連装ロケット(MLRS)発射台から発射するため、機動性と隠匿性に優れ、ミサイル1基に約900発の子弾が入っており、サッカー場の4倍の面積(400m×500m)を破壊できるほど強力だ。ATACMSは、敵の指揮通信所などの地上施設や戦車、砲台などを主に攻撃する兵器だ。

軍は、有事の際、大規模な北朝鮮の機甲部隊の南下や長射程砲の脅威に備えるため、98年と04年の2度にわたり、ATACMS約220基を米国から導入し、運用している。一般のATACMSは最大射程距離が165キロだが、改良型の場合、300キロに達する。北朝鮮がDMZ付近に配備した長射程砲(240ミリ放射砲と170ミリ自走砲)約300門は、最大射程距離が43〜60キロで、休戦ライン近隣で発射した場合、ソウルを始めとする首都圏を攻撃可能だ。しかし、韓国軍が保有するK9自走砲と多連装ロケットは、最大射程距離が36〜65キロにとどまり、前方地域から約150キロ以上離れた平壌まで到達できない。

このため、ATACMSの前進配備は、砲兵戦力の不均衡を挽回するための措置と見ることができる。特に、北朝鮮が4月に、北朝鮮へのビラ散布地域に対する攻撃を警告し、今月初め、金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)、金正恩(キム・ジョンウン)の顔が描かれた射撃ターゲットの使用を非難し、全面的な軍事報復を宣言したため、万一の事態を防ぐための抑止力になると軍は考えている。



ysh1005@donga.com