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北朝鮮「挙族的な全面攻勢」と威嚇、NLL侵犯?それともミサイル発射か

北朝鮮「挙族的な全面攻勢」と威嚇、NLL侵犯?それともミサイル発射か

Posted June. 06, 2011 07:51,   

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北朝鮮が先月30日、国防委員会報道官の声明を発表し、「挙族的な全面攻勢」に乗り出すと明らかにし、韓国への威嚇攻勢の強度がますます高まっている。特に、軍事作戦を担当する人民軍総参謀部が3日、金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩(キム・ジョンウン)氏の写真を射撃訓練の標的に使ったことを指摘して「全面的軍事報復」を主張しており、実際に武力行使につながる可能性もあると憂慮されている。

政府筋は5日、「北朝鮮としても、最高指導者を巻き添えにした問題が起こったため、内部で問題を伏せたり妥協を模索することは難しいだろう」との見方を述べた。「最高尊厳」の問題であり、内部の忠誠競争が起こる可能性が高いため、対南非難攻勢とともに予想できない武力挑発もあり得るという。

東国(トングク)大学の金榕鍱(キム・ヨンヒョン)教授は、「韓国側が射撃標的の問題に対する北朝鮮の要求に応じなければ、北朝鮮は武力行使に出る可能性がある」と言い、挑発のタイプとして、△韓国側の対北朝鮮心理戦拡声器に対する攻撃、△西海(ソヘ=黄海)の北方限界線(NLL)侵犯、△短距離弾道ミサイルの発射などを挙げた。

北朝鮮軍が3日、「国防部長官の金𨛗鎮(キム・グァンジン)をはじめとする主謀者の処刑と謝罪措置があるまで、軍事的報復対応の水位を段階的に高める」として「段階的報復」を掲げたことも注目される。直ちには軍事行動に出ることはなさそうだが、一定の時点から軍事衝突も辞さないことを予告したものと受け止められるからだ。

北朝鮮として、外交的に有利な地位に立つために射撃標的問題を取り上げた可能性もある。射撃標的問題に対する謝罪要求を通じて、韓国側が謝罪を要求する哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没、延坪島(ヨンピョンド)砲撃問題と対比させることで、「南北対話→米朝対話→6者協議再開」の段階別アプローチを揺さぶる狙いがあるからだ。

北朝鮮としては、このように南北間の対決構図では南北自らが関係改善を図ることは困難であるという対外宣伝戦を展開し、韓国側が対北朝鮮姿勢を軟化するよう米国と中国に圧力をかけることで、「段階別6者協議」ではなく「6者協議即開催」に誘導する効果を狙った可能性がある。

北朝鮮メディアが一斉に韓国軍の射撃標的問題を取り上げて対南非難攻勢に出たのに加えて、住民まで動員しているのも、今後の挑発に対する正当性の根拠づくりのためとみられる。北朝鮮メディアは、韓国軍の射撃標的写真の使用を「超大型挑発行為」と決め付けた翌日の4日から、対内外の放送を通じて住民の激しい怒りを伝えている。

沙里院(サリウォン)被服工場の李ホンチョル支配人は、平壌(ピョンヤン)放送とのインタビューで、「全民族の前で自分たちの大逆賊の罪を謝罪しない限り、私たちは黙っていない」と話した。朝鮮職業総同盟(職総)中央委員会のチェ・スドン副委員長は「私たちの最高尊厳を狙う標的を作って銃弾を放つという狂気は、南朝鮮歴代のファッショも顔を赤らめる罪悪だ」と主張した。



spear@donga.com