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金基徳の「アリラン」がカンヌで「ある視点賞」受賞

金基徳の「アリラン」がカンヌで「ある視点賞」受賞

Posted May. 23, 2011 07:39,   

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金基徳(キム・ギドク)監督が問題作「アリラン」で、第64回カンヌ国際映画祭で「ある視点賞」を受賞した。

金監督は、カンヌ映画祭の閉幕前日の21日午後(現地時間)、フランス・カンヌのドビュッシー劇場で開かれた授賞式で、ドイツのアンドレアス・ドレゼン監督の「ストップト・オン・トラック」と同時受賞した。斬新な作品を対象とした「ある視点」は、この映画祭のコンペティション部門とともに本賞の「公式部門(s´election officielle)」に含まれる。

今回の受賞で、金監督は、04年のベルリン映画祭監督賞(「サマリア」)、同年のヴェネチア映画祭監督賞(「空き家」)に続き、世界3大映画祭すべてで受賞した。世界3大映画祭すべてで受賞した韓国人監督は、金監督が初めて。

金監督は、05年に「弓」で「ある視点」に、07年には「息」でコンペティション部門に進出し、カンヌ映画祭と縁を持った。14日、現地で上映された「アリラン」では、金監督の演出を担っていたチャン・フン監督を「資本主義の誘惑で私を裏切った」と非難し、波紋を呼んだ。チャン監督は、金監督がシナリオを書いた「映画は映画だ」を演出した後、ショーボックスが投資と配給をした「義兄弟」を演出し、546万の観客を動員した。

また、「アリラン」で金監督は、「海外の映画祭で賞を受けたからと、政府が勲章をくれた。韓国を悪く描いたシーンもあるのに、映画は見てくれたのか」と国内の映画界と政府にも苦言を呈した。金監督が一人で脚本を書き、撮影し、演技をした「アリラン」は、配給会社が決まらず、国内の上映が不透明な状態だ。

金監督は、受賞の所感を述べる席で、「今回の賞で勇気を得ることができてうれしい。審査委員に感謝する。感謝の気持ちとして、映画の中の曲『アリラン』を歌う」と述べ、静かにアリランを歌い、気持ちを伝えた。

今回の金監督の受賞で韓国は、昨年ホン・サンス監督の「ハハハ」に続き「ある視点賞」を2年連続で制覇した。今年、「ある視点」部門には、ホン監督の「北村芳香」、ナ・ホンジン監督の「黄海」など韓国映画3作を含め、19ヵ国から21作が招待された。

金監督は、カンヌ映画祭審査委員大賞を2度も受賞したフランスの巨匠、ブリュノ・デュモン、「父、帰る」で03年に第60回ヴェネチア映画祭金獅子賞と新人監督賞を受賞したロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ、シンガポールの代表監督エリック・クーなどの錚々たる監督を退け、今回の賞を受賞する栄誉に授かった。



bluedot@donga.com