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[オピニオン]えせメディアの横暴

Posted May. 18, 2011 04:39,   

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「蒸し暑い夏に濃い色のスーツでネクタイまで結んで取材に来た記者は、ひとまず『いんちき記者』ではないか疑え」。「企業広報チームで作成した、いんちき記者鑑別法の一つだ。いんちき記者であればあるほど、格式と権威を意識する傾向があるという点に目をつけたのだ。「報道」や「プレス」と大きく書かれた身分証をつけたり、取材より広告や会社の営業に関心があれば、えせメディアのいんちき記者である可能性が高い。

◆インターネットのおかげで、誰でも簡単にネット新聞を作ることができる時代だ。ネット新聞は、取材や編集をする人が3人いれば、設立可能だ。現在、文化体育観光部に登録されたネット新聞は2577社にものぼる。この2年間だけで1000社以上増えた。3人以上の取材、編集を担当する人を常時雇用することが登録条件だが、実際は「一人ネット新聞」も少なくない。このような新聞は、コンテンツが不十分で収入源もなく、いんちきなメディア行為をすることになる。いくら小さなメディアでも、ネットのポータルに記事が掲載されれば、波及効果は無視できない。

◆17日、韓国広告主協会は、独自のえせメディア申告センターにこの2ヵ月間、寄せられた内容をもとに、P経済など5社を「広告主が選んだ悪いメディア」に選定し発表した。これらは、悪意の報道や推測性の記事で、広告や協賛を強要した。企業代表や家族が関連した問題で、企業に対し、「どのするつもりか」と広告を要求した。これらは、ネットサイトに「資本市場調査報道の中心」、「証券市場の深層情報と財テクの秘訣の提供」、「大韓民国を代表する医療健康新聞」だと自ら紹介している。サイトだけでは、えせメディアかどうか見分けることは容易ではない。

◆えせメディアは、広告や協賛のためなら、いつでもメディア本来の姿勢を捨て、不道徳で不法行為をする。メディアというよりも、自由民主主義の基本であるメディアの自由を悪用する「社会的凶器」といえる。見かけはそれらしいメディアでも、真実を歪曲し、虚偽報道を日常的に行うなら、えせメディアという批判は免れない。政府は、えせメディアに対する監督を強化し、企業が不当な圧迫と脅迫を受けないようにしなければならない。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員maypole@donga.com