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韓国の自動車部品メーカーに注文急増、長期好況への期待も

韓国の自動車部品メーカーに注文急増、長期好況への期待も

Posted April. 14, 2011 09:25,   

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11日、大邱城西(テグ・ソンソ)工業団地内の「キョンチャン産業」に入ると、約4万8500平方メートル(約1万4700坪)の敷地にそびえる鉄製構造物が目に入った。自動車トランスミッションの部品を生産する同社が、先月着工し今年6月の完成を予定している生産ラインである。この工場の隣には、米国向け輸出品を供給するため去年5月に竣工した工場がある。耳をつんざくような機械・溶接機器の音が、工場の活力を物語るようだった。同社TM事業部研究開発チームのピョン・ウォンヨン部長は「残業や特別勤務があっても1週間に1日は休むものだが、最近は供給が滞っており、休みもなく、日中・夜間24時間のシフト勤務をしている」と述べた。

●活況を呈す自動車部品メーカー

韓国の自動車部品メーカーは最近、注文が急増し、活況を呈している。部品の需要者である現代起亜(ヒョンデ・キア)自動車の世界市場シェアが急激に伸びているからだ。これに加わえ、海外の自動車メーカーが韓国製の部品に高い関心を示している。

自動車部品メーカー約400社を含め、計2500余りの企業が入居している城西工業団地は最近、いつにもまして活気にあふれている。団地の侵入路には、早朝からたくさんの荷物を積んだ貨物トラックがしきりに出入りしていた。そのほとんどは、自動車工場のある蔚山(ウルサン)や忠清南道瑞山市(チュンチョンナムド・ソサンシ)へ向かう車両だった。

城西工業団地から車で約1時間の距離にある慶尚北道慶山(キョンサンブクド・キョンサン)産業団地の車両用ランプ専門メーカー「エスエル」は、注文が急増し、例年は約100人だった社員採用の枠を、今年は200人へと倍増した。同社戦略企画チームのハム・ヒョンウク次長は「人員を補っても、中国やインドなど新興国を中心に部品の注文が急増し、生産現場は目が回るほど忙しい」と話した。

●東日本大震災以降、さらに関心が上昇

東日本大震災により日本自動車部品メーカーにも影響が出始めている中、価格や技術競争力の高い韓国の部品メーカーが、グローバル自動車メーカーから「ラブコール」を受けている。現代起亜自動車がグローバルメーカーに成長し、韓国部品メーカーの技術力も海外から認められるようになった。その代表格といえるのが「マンド」。同社は最近フォルクスワーゲンと2100億ウォン規模の供給契約を締結し、欧州と中国の工場に部品を納品することにした。マンドのパク・ジョンチョル常務は「トヨタのリコール問題以降、世界自動車大手のグローバルソーシングが強化される中、東日本大震災の影響で部品供給先の多様化の動きがさらに活発になっている」と述べた。マンド側では、現代起亜自動車への納品の比重は09年末62%だったが、今年は50%台、来年は40%台にまで落ちると予想している。

ドアモジュールメーカーの平和(ピョンファ)精工は、全体売上における輸出の比重が20%に過ぎないが、最近プジョーやシトロエンを展開するPSAグループ、BMW、フォルクスワーゲンなどと相次いで納品契約を締結し、海外売上が大幅に拡大するものと見込んでいる。イートレード証券のイ・ミョンフン研究員は「01年2億ウォンに過ぎなかった平和精工のGM売上は、現在300億ウォンに急増した」とし、「東日本大震災以降、日本自動車メーカーとの契約締結の可能性も高まっている」と述べた。

●自動車部品業界の長期好況なるか

専門家は、今の韓国部品メーカーの存在感は、00年の日本部品メーカーの状況と似ていると分析する。日本でトヨタなど自動車メーカーとともに部品メーカーが成長し、完成車よりも部品企業が長期好況を呈していたように、韓国の部品メーカーも長期好況が期待されている。

実際、00年から06年まで日経株価指数は9.0%下落したものの、代表的な部品株のデンソーは93.6%も値上がりしている。トーラス投資証券のキム・ソンヘン研究員は「かつて韓国の部品は安いだけというイメージがあったが、最近は現代起亜の納品メーカーという理由だけで技術力を認められ、海外からも高い関心を受けている」と述べた。「1人1自動車の時代」を迎えている中国内需市場の急成長も、部品業界には好材料となっている。フィデス投資諮問のキム・ハンジン副社長は、「韓国の部品メーカーが『コリアプレミアム』の恩恵を享受する日も遠くない」とコメントした。



teller@donga.com artemes@donga.com