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「翻訳の誤り」再検証、すべてのFTA協定文に拡大

「翻訳の誤り」再検証、すべてのFTA協定文に拡大

Posted April. 08, 2011 10:39,   

한국어

韓国と欧州連合(EU)間の自由貿易協定(FTA)協定文の誤訳問題で困惑している政府が、これまで妥結したすべてのFTA協定文の韓国語版を再び検読することを決めた。

7日、外交通商部(外交部)の関係者は、「国会批准を控えている韓米、韓ペルー間FTAの韓国語版だけでなく、すでに発効中の5件のFTAすべてに対して確認する考えだ」と明らかにした。現在、チリ、シンガポール、欧州自由貿易連合(EFTA)、アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)、インドとのFTAが発効中だ。

4日、国会批准を控えている韓米、韓ペルーのFTAだけ再検読の対象と言っていた外交部が考えを変えたのは、誤訳問題が内部システムの不備によるため、その他のFTA協定文にも誤りがある可能性が高いという判断による。

さらに、野党を中心に「翻訳の誤りが新たに発見された」といった暴露戦の様相まで広がり、不必要な論議を早期に払拭させ、危機を正面突破するという考えも反映された。外交部関係者は、「韓国語版の翻訳は、直訳が原則であるにもかかわらず、翻訳がぎこちなく、間違っているといった指摘まで出ている。叱責は当然受けるだろうが、今回の事態がFTAそのものへの否定に流れてはならない」と述べた。

問題は時間だ。韓国とEUのFTA協定文一つを再度検討するのに、通商交渉本部職員約40人が1ヵ月近く動員される点を考慮すると、7件のFTA協定文すべてを再び検討する場合、かなりの時間がかかる。崔鉊泳(チェ・ソクヨン)FTA交渉代表は、「法律会社などに依頼するとしても、最終作業は通商交渉本部が行わなければならないため、1、2月内に終わらせられる作業ではない」と指摘した。

問責のレベルと時期についての大統領府の悩みも続いている。今回の誤訳と関連して、監査院の監査と外交部監査官室自らの監査が行われているが、最終的に、金宗壎(キム・ジョンフン)通商交渉本部長が交代するかどうかに関心が集中している。政府関係者は、「今回の事態は、『働く政府』を志向する現政権に致命傷となったが、関係省庁でもすべて検読しており、外交部だけの問題と見るには難しい面もある。韓米両国でのFTA批准問題から韓中FTAに至るまで、懸案が多い点も考慮しなければならない」と述べた。

外交部の関係者は、「昨年9月の特別採用問題の時を考えれば、実務者と上層部ラインの室長級まで交代する可能性が最も高いが、今回の誤訳事件は、実務クラスで責任の所在が明確でなく、処罰は容易ではない」と述べた。



hyejin@donga.com srkim@donga.com