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[オピニオン]ウォーレン・バフェットの動線

[オピニオン]ウォーレン・バフェットの動線

Posted March. 22, 2011 08:49,   

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「投資の天才」、ウォーレン・バフェット・ハサウェイ会長が韓国を訪問した。氏は21日、大邱(テグ)の大邱テク・第2工場の起工式典に出席し、「大邱テクは、成長を続けるだろう」と話した。タングステンの切削加工メーカーである大邱テクは、バフェットが買収した金属加工メーカー、IMCの子会社だ。世界の投資家らから注目を集めている氏は、スキャンダルを懸念する芸能人のように、言葉を慎む。バフェットは今回の韓国訪問で、「ポスコなど韓国企業への投資を続けている」としながらも、国内の株式投資家らが知りたがる追加投資については触れなかった。氏は、「アップルよりはコカコーラ」と主張し、「10年後の状況を簡単に想像できる企業に対し、優先的に投資し、情報技術(IT)企業の株は扱っていない」という従来の投資原則を繰り返した。自らが投資した企業をさらにPRするかのように、記者会見会場ではコカコーラを飲んでいた。

◆4年ぶりに再び大邱を訪れた氏は、大邱市から歓待を受けたものの、大邱市が推進している先端医療複合団地への投資意思は明らかにしなかった。今年8月、大邱で行われる世界陸上選手権大会についても、「テレビで見る」とだけ明らかにした。20日、大邱市空港で、トレーナー姿で専用機から降り立った氏を歓迎した大邱市民は、目に見える成果が大きくなく、がっかりしたかもしれない。しかし、正直に表現することは、「検討してみる」流の言い方で期待を膨らませ、反故にするよりは増しなような気がする。

◆「バフェット効果」とは、バフェットの投資をきっかけに、投資家が駆けつけ、株価が上昇する現象をいう。バフェットの投資原則は、「損をしない」ことから始まる。持続的な利益創出力を示す企業の内在価値を評価し、投資することが秘訣だ。もし、バフェットから投資を誘致し、そのおかげで他の投資家らの資金まで誘致したいと思う企業があるなら、彼の投資基準に適した企業になるための努力から先にしなければならない。

◆当初、バフェットは、大邱から日本の福島県に足を伸ばし、IMC系列会社の新工場完成式典に出席後、インドを訪問する予定だった。しかし、福島原発からの放射性物質洩れのため、日本行きを諦め、ソウルへと移動し、李明博(イ・ミョンバク)大統領を表敬訪問し、寄付などをテーマに話し合った。ソウルと大邱から歓待を受け、バフェットによる韓国への投資が増えればいいが、彼に過度にすがるような印象は与えないでほしい。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com