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「ミュンヘン代表」のヴィットvs「平昌代表」の金妍児

「ミュンヘン代表」のヴィットvs「平昌代表」の金妍児

Posted March. 04, 2011 09:14,   

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言葉どおりそっくりだ。華やかなテクニックと魅惑的な姿態を兼備した美女スポーツスター。クラシックとポップミュージックを網羅する八色鳥の演技力。冬季五輪の花である往年と現在のフィギュア女王。氷上のエンターテイナー、タリナ・ヴィット(46=ドイツ)と金妍児(キム・ヨナ、21=高麗大学)の話だ。

18年冬季五輪招致を巡り、江原道平昌(カンウォンド・ピョンチャン)とドイツ・ミュンヘンが熾烈に競争している。その中心に金妍児とヴィットがいる。2人は自国の広報主役として、国際五輪委員会(IOC)委員の票獲得に乗り出す。

●執行委員長のヴィットvs広報大使の妍児

ヴィットの現在の肩書きは、18年ミュンヘン冬季五輪招致委員会の執行委員長だ。同氏は、先月28日から始まったIOC評価団のミュンヘン現地調査の中心人物だ。昨年、バンクーバー冬季五輪の期間中にはIOC委員約90人と会い、支持を訴えた。今回のIOC調査ではプレゼンターを務め、ミュンヘンを広報した。

金妍児は、平昌冬季五輪招致委の広報大使だ。ヴィットと異なり、広報行事には参加しなかった。その代わり、21〜27日東京で行われた世界フィギュア選手権に出場する。昨年、バンクーバー冬季五輪で金メダルを獲得して以来、約1年ぶりの公式大会で女王の健在ぶりを誇示し、平昌も広報するという意志だ。平昌招致委の関係者は、「金妍児の所属会社と4月3〜8日、ロンドンで行われるスポーツアワード行事から広報大使として、活動することを協議している」と話した。

●ボンドガールの妍児vsジャクソン・ダンスのヴィット

選手時代のヴィットと金妍児は様々な面で比較される。ブィットは1984年サラエボ、1988年カルガリー冬季五輪で2連覇した。カルガリー大会当時、ビゼーのカルメンに合わせ、死を迎えるカルメンを表現した場面は圧巻だった。プロ転向後、アイスショーでマイケル・ジャクソンの専売特許、ムーンウォーク(前に歩いているように見せながら後ろに滑るストリートダンス技法)を披露し、フィギュアファンの胸を騒がせた。

金妍児の演技力もヴィットに劣らない。情熱的なタンゴからセクシーな007ボンドガールまで千の顔を披露した。今回の世界選手権では、また違う変身を準備している。死んでまで縁を守ろうとした悲恋の女、ジゼル(ショートプログラム)と韓国伝統のアリラン(フリースケート)音楽に新しい振り付けを披露する予定だ。

ブィットは昨年、あるドイツマスコミとのインタビューで、「金妍児と同時代に生まれなくて良かった」とし、「彼女はジャンプと演技が完璧で、現在、争える選手がいない」と評価した。金妍児もミシェル・クワン(米国)と共に、ヴィットが自分の偶像だと話した。

往年と現在のフィギュア女王は、お互いを最高のスターと褒め称えた。しかし、18年冬季五輪招致を巡る一騎打ちで笑える人は1人だけだ。2人の競技場の外での競争は、既に始まった。



beetlez@donga.com