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[社説]李大統領、安保不安3年を自省し残る2年は奮起しなければ

[社説]李大統領、安保不安3年を自省し残る2年は奮起しなければ

Posted February. 24, 2011 08:46,   

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李明博(イ・ミョンバク)政権3年間の安保の成績表は、国政懸案の中で最も評価が低い。対北朝鮮関係は、国民世論調査でも、政権3年間で最も誤った分野に挙げられた。北朝鮮の挑発が予想される状況で十分な対応をできず、国家的危機を迎え、事後対応も不十分だった。李明博政権は、南北間の緊張が高まる状況で、政権4年目を迎える。北朝鮮は、哨戒艦「天安(チョンアン)」と延坪島(ヨンピョンド)挑発後、核開発と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に没頭している。最近、3度目の核実験をする動きが捉えられた。残る2年間、この3年間よりも危険な安保危機が迫る可能性がある。

李明博政権の3年間、南北関係は金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の支援一辺倒から抜け出したが、韓国が主導して作り出した変化はない。李大統領は、昨年の8・15(独立記念日)祝辞で取り上げた「統一税」も、国民的共感を作り出すことができなかった。韓米同盟が以前よりも堅固になったが、中国と北朝鮮の血盟強化を触発し、新たな不安要因になった。

北朝鮮は、08年夏、金正日(キム・ジョンイル)総書記の脳卒中の発症で危機に陥った。予想より早まった3代世襲の過程が、北朝鮮体制の不安定を示している。北朝鮮が公言した強盛大国の元年であり、金日成(キム・イルソン)出生100年にあたる来年は、挑発や武力示威が起こる可能性が高い。緊迫して変化する国際情勢も、北朝鮮に影響を及ぼす。アフリカや中東で次々に起こる長期独裁者の没落は、金正日親子に衝撃になるだろう。

政権が残る任期に、複合的な対北朝鮮政策を準備し、北朝鮮の挑発に合わせて対応するなら、統一の機会をつかむこともできる。天安艦と延坪島挑発を機に政府と軍が覚醒したようだが、まだ不安だ。国家情報院の「インドネシア特使宿泊ホテル工作の失敗」を目の当たりにし、対北朝鮮情報に対する信頼も失墜した。李大統領自ら、この3年間の安易で優柔不断な、目標が不明な安保リーダーシップを反省し、残る2年間、韓半島の運命を主導的に切り開くという固い決心をしなければならない。

李明博政権の国内政治の成績表はCレベルだ。李大統領が提示した大型国策の課題の中で、十分に成果を上げたのは、4河川整備事業だけだ。世宗(セジョン)市問題は何の実益もなく、政治的混乱だけを招いた。改憲は時を逸したという評価が支配的だ。国際科学ビジネスベルトと東南圏新空港立地選定の問題は、どう結論が出ようが、政治的論議を招く可能性が高い。大統領府と政府、与党が緻密に対応できないことによる自業自得の性格が強い。

李政権に入って、報恩人事、縁故人事、回転ドア人事に伴う雑音と後遺症がひどかった。道徳性問題で、首相候補をはじめ、多くの高級公職候補が落馬したことで、国政運営に影響を招いた。ただ、大統領の親戚や側近が関連した大型不正事件がなかったことは、過去の政権と違う点だが、これからが問題だ。ただでさえ道徳的基盤が脆弱なうえ、「公正社会」の実現を掲げたにもかかわらず、大型の権力型不正でも起これば、国政の危機、政権の危機を迎える恐れもある。李大統領が特に留意しなければならない点だ。