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与党の浸出水対策、現実性に疑問の声

Posted February. 19, 2011 08:51,   

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●堆肥化?理論的には可能だが現実では不可能

口蹄疫感染家畜の埋葬地から漏れ出る浸出水を堆肥に利用しようという意見について、多くの専門家は「理論的には可能だが、現実的には不可能」との見解を示している。理論的に可能な理由は、浸出水は、動物が腐る過程で出てくる有機物であるからだ。

牛や豚などの動物は、体の7割が水で構成されている。家畜の死体が腐敗して細胞や血管などが破壊されると水分になって体外に出てくる。この時、水と血水が混ざっているのが浸出水。

浸出水が腐り始めると大きな分子であるたんぱく質が分解され、小さな分子であるアミノ酸になる。アミノ酸は土の中で有機物質に変わる。有機物質は炭素、水素、リンでできていて、土には栄養分になる。

しかし、埋葬地の浸出水には各種の異物が混入されている上、口蹄疫ウィルスが含んでいるため、肥料として使うのは困難だと、専門家たちは指摘する。高麗(コリョ)大学・環境生態工学部の金貞圭(キム・ジョンギュ)教授は、「埋葬するとき、抗生物質を撒いてオガクズや生石灰を敷くのだが、こういうものが浸出水に混入されると肥料として使えない」と話した。

ソウル大学環境大学院の金丁勖(キム・ジョンウク)教授も、「浸出水を肥料にしても、口蹄疫ウィルスや細菌が残っているため、肥料としては使えない。使おうとすれば、消毒をしなければならないが、現場環境などから現実的に困難だ」と言い切った。慶尚(キョンサン)大学畜産学科の李正圭(イ・ジョンギュ)教授は、「肥料として使うためには、浸出水が完全に腐敗していなければならない。それまでには10年以上がかかり、生産できる肥料も量も少ないため、経済性に欠けている」と説明した。

●浸出水移す過程でウィルス拡大の恐れ

浸出水を抽出して滅菌したあと、排水処理場に送る方法についても、専門家たちは「話は簡単だが、現場で実行に移すには困難が多い」と指摘した。浸出水を抽出しても、適当な送り先が見当たらないという。ソウル大学農生命科学共同機器院の李グンテク教授は、「政府は浸出水を抽出することだけを考えている。しかし、抽出した浸出水をどう処理するかが、もっと大きな問題だ」と話した。

李教授は、また「浸出水を抽出して廃水処理場に送ろうとすれば、運送管を設置しなければならないが、現実的な不可能だ。運搬車両で移す場合、口蹄疫ウィルスが拡大する恐れがある」と警告した。

浸出水排出用の有孔菅がきちんと施工されていない埋葬地が多いため、ホースを入れて抜くのも無理があるという意見もある。金丁勖ソウル大教授は、「埋葬地を掘るとき、最初から埋葬地の床面に浸出水が集まるようにしてから、有孔菅を設置するべきだが、無造作に埋めたため、各種装置がきちんと設置されていないところが多い」と言い、「こうなると、再び埋葬地を掘り返してパイプやホースを埋め込まなければならないが、まかり間違えば周辺にウィルスが拡大する恐れがある」と注意を呼びかけた。



zozo@donga.com