Go to contents

[オピニオン]環境に配慮した無償給食ショー

[オピニオン]環境に配慮した無償給食ショー

Posted February. 18, 2011 09:06,   

한국어

1月、新鮮食品の物価が30.2%高騰し、来月始業式を迎える小・中・高校の給食が非常事態になった。今年から、全面無償給食を実施する忠清北道(チュンチョンプクト)は、年間740億ウォンの予算で、給食を無償提供しなければならない。しかし、物価が上昇し、献立の下方調整が避けられない。有償給食をする場合、物価が上がっただけ父兄に給食費を要求できるが、無償給食を宣言した以上、父兄に要求することはできない。

◆3月から小学校の無償給食を始めるソウル市教育庁が16日、「環境に配慮した無償給食健康献立試演会」を行った。以前とは差別化された献立を作り、郭魯鍱(クァク・ノヒョン)ソウル市教育監と生徒が試食した。ソウル市教育庁側は、この日の献立に、親環境的なコメなどの国内産の材料を使ったと明らかにした。化学調味料を一切使わず、低塩、抵糖、低脂肪で作ったと宣伝した。メニューは、九節板(クジョルパン)、ノビアニ、えごまのわかめスープ、なずなの味噌汁など、これまでの給食よりレベルが高かった。新学期の無償給食でも、同様の献立が提供されるという説明だった。

◆忠清北道では、給食の質の低下を心配するが、ソウル市では、給食に対する期待を膨らませており、どちらが合っているのか判断に迷う。ソウル市教育庁が強調する「環境に配慮した献立」を作るなら、一般の食品より1.5倍から2.5倍高い親環境的な材料を使わなければならない。地方自治体の支援金を合わせても、1食3千ウォンに満たない金額で、まかなえるのだろうか。化学調味料を使わずにおいしさを出し、低塩、抵糖の食事を提供するには、基本的に手がかかる。数千人の生徒の集団給食が、制限された人件費で可能なのか、不確かだ。

◆父兄も、試食会の献立が、実際の無償給食でも提供されるか疑問を示した。食品物価が急騰すればするほど、ソウル市教育庁の約束は、現実性と持続の可能性が希薄にならざるを得ない。昨年7月の就任後、無償給食に邁進した郭教育監が、この約束のために、またどんな無理を強いるのか心配だ。生徒の給食の問題よりも重要な、ソウルの教育の水準を高めることは、どのように進めているのか。同日の試食会は、目隠しショーという印象を拭うことができない。

洪賛植(ホン・チャンシク)首席論説委員chansik@donga.com