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まだ終わりではない? 北朝鮮高官が対話再開の可能性を示唆

まだ終わりではない? 北朝鮮高官が対話再開の可能性を示唆

Posted February. 17, 2011 08:58,   

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北朝鮮は16日、金正日(キム・ジョンイル)総書記の69歳の誕生日を迎え、お祝いの行事などを通じ、金総書記親子を称えた。労働新聞と朝鮮中央テレビなどのメディアは、一斉に金総書記を称賛する記事や番組を流し、先軍指導業績写真展、水中バレエ公演(シンクロナイズドスイミング公演)、フィギュア(スケート)祝典、金正日花展示会など、祝賀公演でムードを盛り上げようとした。

さらに、金正恩(キム・ジョンウン)後継体制を、強固にする動きも見られた。朝鮮中央通信が、金総書記の功勲国家合唱団公演の観覧を伝える際、随行者に金正恩氏の名前を最初に挙げた。これまでは、常に李英浩(イ・ヨンホ)党中央軍事委副委員長が金正恩氏より先だった。

15日、平壌(ピョンヤン)発共同通信によると、北朝鮮は、平壌駐在外交使節が出席した外交行事で、金正恩氏の称賛の歌とされる「パルコルム(足取り)」を伴奏曲に使用した。金正恩氏を指す「金大将」が繰り返し登場するこの歌が、外交行事で流れたのは初めてだと、共同通信は伝えた。

一方、金永南(キム・ヨンナム)北朝鮮最高人民会議常任委員長は、15日に開かれた「2・16慶祝報告大会」で、「南朝鮮当局が不当な口実と謀略策動で、接触と対話の機会を破綻させた」として、南北対話決裂の責任を韓国側に転嫁した。そして、「南朝鮮当局が、対話を破綻させ、対決の道に進むなら…」と仮定法を使い、南北対話がすべて断たれたわけではないことを示唆した。6者協議につながる出発点となる南北対話を、完全に終わらせることだけは避けようという様子がうかがえる。

高麗(コリョ)大学の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は、「北朝鮮が少し時間を置いた後、対話に出てくる可能性を示唆したものだ。北朝鮮は、韓米連合軍事演習『キーリゾルブ』などが終了した後、韓国側に対話の可能性を打診するものとみられる」と指摘した。

また、金常任委員長は、2012年を強盛大国の元年にすることを強調し、「我が祖国は、核兵器をはじめとする強力な戦争抑止力を備えることになった」と主張した。新しく登場した表現ではないが、国際社会から、核保有国の地位が認められたいという意志を繰り返したわけだ。

注目されるのは、同日の報告に金正恩氏に関する内容が全くなかったという点だ。「代を継いで首領福、将軍福を受けた」として、金日成(キム・イルソン)、金正日親子を称賛したが、金正恩氏を象徴する「大将福」という表現はなかった。金総書記の誕生日の祝賀行事に、後継者を強調する必要はないという判断によるものとみえるが、金正恩氏の後継に対する元老グループの抵抗による可能性もあるという見方もある。



spear@donga.com lightee@donga.com