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与党に「ガイドライン」提示、改憲議論で李大統領

与党に「ガイドライン」提示、改憲議論で李大統領

Posted January. 26, 2011 06:53,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領と与党ハンナラ党執行部の「大統領府会合(23日)」を機に、影を潜めていた与党発の改憲議論が再び注目されている。

特に李大統領は、この会合で、改憲の方向と内容、主体と時期などについての「4大ガイドライン」を提示したとされ、政界の改憲議論が活発になるものとみられる。

●李大統領、改憲の4大ガイドライン

25日、与党関係者らによると、まず李大統領は、改憲議論が権力構造の改編にのみ集中し、政略的に映ることに憂慮を示したという。

李大統領は、「大統領選挙の戦略や党利党略で、改憲議論がなされてはならない。特定派閥に有利に議論が進んではいけない」と述べたという。改憲の話はなかったと言っていた金武星(キム・ムソン)院内代表も、記者団に対し、「思い出してみると、李大統領は『改憲議論が権力構造に関して行われているが、これは政略的に映る可能性がある』と発言した」と伝えた。

そして、李大統領は、「時代の精神」について言及したという。特に、「一時しのぎの部分改正は意味がない」とし、「(権力構造だけでなく)基本権条項、気候変動、女性、南北関係、司法府の問題など、21世紀の時代の精神に合わせ、広範囲に検討しなければならないのではないか」と強調したという。李大統領は、「(大統領選挙と総選挙の時期を一致させる盧武鉉前大統領の)ワンポイント改憲も適切ではない。アナログ時代からスマート時代への、時代の変化に合った議論が必要だ」と述べたという。

すなわち、大統領選挙戦略の次元ではなく、国家百年の大計の次元で改憲議論がなされるべきであり、単なる権力構造改編の次元を越え、87年の改憲以降の時代変化像を反映する改憲にしなければならないということだ。

さらに、李大統領は、改憲主体と時期の問題についても考えを明らかにしたという。

李大統領は、「政府と大統領府が改憲を主導すれば、うまくいかない」という態度を明確にしたという。また、政界の特定派閥が改憲のドライブをかけているような印象を与えるのも望ましくないという考えを示した。そして、「国会で純粋に知恵を結集しなければならない」とし、国会改憲特別委での公論化作業が必要だという趣旨の話をしたという。

時期について、李大統領は、「改憲議論は今年中に終わらせなければならない」という考えも明らかにしたと、与党関係者らは伝えた。改憲議論がうまく進み、政界の合意が得られれば、来年の大統領選挙から適用できるという判断があるようだ。

●李在五長官への信任?ブレーキ?

李大統領のこのような態度表明は、「改憲伝導師」を自認してきた李在五(イ・ジェオ)特任長官に力を与えたとも言えるが、「特定派閥」の座長格である李長官は前面に出てくるなという意味にも解釈できる。

李長官側は、これまで推進してきた改憲議論が李長官個人の考えではないという事実が証明されたと喜ぶムードだ。ある側近は、「これまで熱心に議員に会い、改憲の必要性を説明したが、改憲に賛成する議員ですら、李長官が自分の政治的野心のために改憲を推進するのではないかと、その真正性が半信半疑だったのが事実だ。そのような疑念が、かなりの部分解消された」と述べた。

しかし、与党内では、「李長官が『分権型』改憲を主張していたため、政略的に映り、共感を得られなかった』という指摘もある。改憲には、国会議員3分の2の賛成を得なければならないため、政界の利害関係が衝突しない落としどころを見定め、慎重に接近しなければならなかったが、最初のボタンを掛け間違えたということだ。ある関係者は、「李大統領は、ヘゲモニー争いをするかのように、改憲を推進してはならないという点を指摘した」と述べた。

ハンナラ党の安商守(アン・サンス)代表と金院内代表は、来月の議員総会で公式の手続きを踏み、改憲問題を議論する考えだ。金院内代表は、「(李大統領が言及した)憲法の基本権条項の改正問題について議員総会で話し合うのか」という質問に、「当然だ。基本権に対する改憲は60年代以降一度もなかったが、50年間、世の中は変わった。(それに対しては)与野党で意見の相違はない」と述べた。

●親朴系と民主党は疑いの目

親朴系(朴槿恵氏系)は、依然として改憲議論に裏があるのではないかと疑っている。有力な大統領選候補の朴槿恵(パク・グンヘ)元代表を牽制する動きという視線を向けているのだ。そのためか、李長官は同日、ツイッターの書き込みで、「改憲は、賛成であれ反対であれ、政略的に接近してはいけない。国運隆盛の次元で議論しなければならない」と記した。李長官の側近は、「李長官は、自分の権力構造改編の主張が改憲議論に障害になるなら、白紙にする用意があると述べた」と伝えた。

いっぽう、野党民主党は改憲論議に冷ややかな反応だが、微妙な温度差が感知される。朴智元(パク・チウォン)院内代表は、記者懇談会で、「改憲は機会を逸した。(改憲の意志があるなら)ハンナラ党で統一した改憲案をまず提示せよ」と主張した。孫鶴圭(ソン・ハクキュ)代表の側近である車英(チャ・ヨン)報道担当は、「与党と李大統領の改憲発言にはうんざりさせられる」と反対の立場を明確にした。



yongari@donga.com surono@donga.com