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[オピニオン]ジャスミン革命と李(すもも)革命

[オピニオン]ジャスミン革命と李(すもも)革命

Posted January. 18, 2011 06:32,   

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アフリカのチュニジアは、典型的な中東国家で、人口の半分ほどが25歳以下の若者だ。この国で独裁者のベンアリ大統領は23年間執権し、若者らは他の大統領を知らない。若者層の人口が多ければ、人類の歴史から見ると、戦争か革命が起きる。チュニジアには失業が多く、若者層の挫折と憤りが沸き立ち、ベンアリ大統領はサウジアラビアへ亡命した。この国の国花の名に因み、ジャスミン革命が成功した政治社会的背景だ。

◆チュニジアの若者らは、都市に集中しており、携帯電話やインターネット、フェイスブックやツイッターのようなソーシャルメディアでつながっている。携帯電話の使用には殆ど制限がなく、1040万人の人口のうち、350万人が定期的なインターネットユーザーだ。160万人がフェイスブックに加入している。チュニジアのネチズンは、当局の検閲にも関わらず、チュニリクス(Tunileaks)というサイトを作り、ウィキリークスが暴露した大統領と親戚・姻戚の不正を伝え、デモ隊の憤りに火をつけた。秘密警察はユーチューブまで遮断したが、「チュニリクス」は阻止できなかった。

◆チュニジアの隣のアラブ諸国のブロガーと市民記者らは、アラブ国最初の民主革命に拍手喝さいを送っている。しかし、コンピューターにインターネットがつながっていない北朝鮮住民は、チュニジアの民主革命を殆ど知らないだろう。北朝鮮はコンピューター教育には熱心だが、インターネットの使用は政権の死活をかけて統制する。北朝鮮国家安全保衛部の主要任務は、南韓と中国の映画や放送物の密搬入を防ぐことに変わった。中国の携帯電話を密かに持ち込み、国境近くで外部と連絡する北朝鮮住民がいることはいるが、極少数に過ぎない。そのため、短波ラジオ、風船、拡声器を利用してでも、北朝鮮にきちんとしたニュースを伝えることが重要だ。

◆政府は昨年、天安(チョンアム)艦爆沈以後、「対北朝鮮心理戦」を再開するとしたが、拡声器放送には消極的だ。情報の受信と発信には、人間の基本権に属する。北朝鮮住民も、金正日(キム・ジョンイル)の豪華な私生活をはっきり知り、3代世襲の試みが世界でどれほど笑いの的になっているかを知ると、変わってくるはずだ。ジャスミンはチュニジアの国花で、北朝鮮の国花は「李(すもも)の花」だ。真実に気付いた北朝鮮住民の憤りに、平壌(ピョンヤン)政権が屈服し、「李の革命」が実現する日は来るだろうか。

宋平仁(ソン・ビョンイン)論説委員 pisong@donga.com