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金総書記の左手が動いた…脳血管系治療以来2年ぶり

金総書記の左手が動いた…脳血管系治療以来2年ぶり

Posted December. 31, 2010 03:11,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が不自由とされていた左手を自由に使う姿が、北朝鮮のテレビ放送で公開された。朝鮮中央テレビは29日、「偉大な指導者、金正日同志が、様々な部門を現地指導された」というタイトルの記録映画(ドキュメンタリー)を放送し、金総書記があるアパートを訪れ、右手で部屋のタンスを開け、左手を自然に上げ、別のドアを開ける様子を放送した。

朝鮮中央テレビは、通常、金総書記の現地指導の映像をすぐに公開せず、一定期間まとめて放送する。今回の記録映画は、今年9月上旬から11月上旬までの2ヵ月間の視察活動を編集したものだ。放映された映像は、10月8日、平壌(ピョンヤン)大同江沿いに新築された芸術家らが住むアパートを金総書記が現地指導する姿だ。

金総書記は、08年8月に脳血管系の病気で治療を受け、左腕と左足が不自由だった。今年5月の訪中では、金総書記が左足を引きずる姿が、日本の放送局のカメラに捉えられた。これまで、北朝鮮メディアが伝える現地指導の写真では、金総書記が、左腕を不自然に垂らしていたり、コートのポケットに入れている姿が多く見られた。

今回の映像は、ひとまず金総書記の健康が好転したという証拠といえる。翰林(ハンリム)大学聖心(ソンシム)病院神経科のユ・ギョンホ教授(大韓脳卒中学会理事)は、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「リハビリ治療を受けたなら、自然な回復過程だ」と話した。さらに、「通常、リハビリ治療を受けて6ヵ月以内にマヒした筋肉が元に戻り始める。肩→ひじ→指といったように、普通は大きな筋肉から動く。タンスの取っ手を引いたということは、指に力が入るということを意味する」と話した。

ソウル聖母(ソンモ)病院のシン・ヨンサム脳卒中センター長は、「初めて脳卒中を発症した時、金総書記は不自由ながら歩いていた。左腕の機能も一部残っているように見えた。今回の放送に見られる程度なら、脳卒中は再発せず、正常に回復したとみえる」と話した。

高麗(コリョ)大学の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は、「金総書記の健康が好転すれば、金正恩(キム・ジョンウン)氏への後継体制構築の緩急を調整する可能性もある。来年、金正恩氏を軍最高司令官や国防委員会副委員長に任命することはせず、偶像化作業などを通じ、後継基盤を固める可能性がある」との見方を示した。

しかし、北朝鮮指導部が、金総書記の健康が良好だということを住民や外部に示すために演出した宣伝である可能性も排除できない。ソウル大学病院神経科の全範錫(チョン・ボムソク)教授は、「左腕の使用が好転の証拠になり得るが、健康状態を予測することは無理だ。特に、健康回復を期待させるために、わざと左腕の使用に焦点を合わせたとも見え、健康状態を推測することはできない」と話した。



kyle@donga.com woohaha@donga.com