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[社説]感動の再会、そしてコメと核

Posted November. 01, 2010 08:39,   

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金剛山(クムガンサン)離散家族再会所は、60年ぶりに会った家族への込み上げてくる思いで「涙の海」になった。北朝鮮側の最高齢者で元韓国軍のリ・ジョンリョル氏(90)は、韓国に住む息子、ミングァン氏(61)と抱き合って、「ミングァン、ミングァン」と呼んだ。赤ん坊の時に韓国軍に入隊した父親と別れた息子は、「亡くなったと思って、今まで法事をしてきました」と泣いた。

3日間、北朝鮮側の再会申請者97人に会う韓国側の家族436人は、短い喜びを終え、再び長い離別と苦痛を味わうことだろう。今月3日から、金剛山で、北朝鮮側家族207人に会う韓国側の再会申請者96人も然りだ。再会を希望する人は8万人以上で、申請者の77%が70代以上の高齢だ。いつまでこのようにゆっくり会わなければならないのか。

最近、南北赤十字会談で、韓国側は、南北100家族の再会月例化、再会離散家族の再度の再会、毎月5000人の生死住所の確認を提案した。北朝鮮側は、1年に3、4回、100人規模の離散家族の再会を提案し、前提条件としてコメ50万トンと肥料30万トンの支援、金剛山観光の再開を求めた。離散家族の思いを晴すのではなく、大規模な物資や金品支援を求める露骨な下心だ。

金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は、毎年30万〜40万トンのコメと20万〜30万トンの肥料を北朝鮮に支援した。金正日(キム・ジョンイル)政権は、支援されたコメで、特権層のお腹を満たし、軍用米に転用したと、脱北者は証言している。北朝鮮は、軍事力の増強に拍車をかけ、2度の核実験を行い、12年までに核開発を完了するとして「強盛大国」云々する。

大韓赤十字社は今年9月、コメ5000トンやセメント1万トン、カップラーメン300万個、医薬品など、100億ウォン分の水害救援物資を北朝鮮側に送った。対北朝鮮ラジオメディアの「開かれた北朝鮮放送」は、北朝鮮が最近、韓国から支援されたコメなどを「白頭山(ペクトゥサン)先軍青年発電所」に供給し、金正恩(キム・ジョンウン)氏を称える宣伝手段に活用していると報じた。韓国が送ったコメや金が、軍人を食べさせ、金正日総書記の3代世襲を強固にし、核兵器の開発に使われているにもかかわらず、一部野党と左派勢力は、大規模なコメ支援と金剛山観光の無条件再開を要求している。