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レアアース輸出停止、中国が欧米に拡大 米紙報道

レアアース輸出停止、中国が欧米に拡大 米紙報道

Posted October. 21, 2010 08:36,   

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中国が最近、日本との尖閣諸島(中国名・釣魚島)の漁船衝突事件を巡る対立で、日本に対して取ったレアアース(希土類)輸出停止措置を米国や欧州に拡大したという。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は19日、レアアースの輸入業界関係者の話を引用し、中国の税関が、米国や欧州に輸出予定だったレアアースに対する通関手続を18日午前から一斉に遅延させていると報じた。スカンジウムやイットリウムなど珍しい金属元素のレアアースは、風力タービンやコンピュータ、携帯電話、ハイブリッド自動車、ミサイルなど先端技術製品の製造に必須の素材であり、中国が世界市場95%のシェアを占めている。

米国のレアアース輸入業界関係者らは、同紙のインタビューで、匿名を前提に「最近、数週間、西側に対するレアアースの輸出が遅れるケースがあったが、これよりも広範囲な輸出停止措置が、18日午前から実施されたようだ」と話した。

中国のこのような措置は、米通商代表部(USTR)が中国の「グリーン技術」製品への補助金が、世界貿易機関(WTO)の規定に抵触するかどうか調査を始めると発表し、中国が17日にこれに対し、強く反発した直後に出された。

米商務省は同日、レアアース業界関係者のこのような主張に対し、中国政府が実際に米国と欧州に対し、レアアース輸出停止措置を下したのかどうか調査することを明らかにした。

一方、中国商務省は20日、「中国が、来年にはレアアースの輸出量を30%まで減らすという一部の報道は全く根拠がなく、完全な誤報だ。中国は、これからも世界にレアアースを供給するが、持続可能な開発のために、レアアースの採取と輸出を厳しく管理する」と明らかにした。

しかし、商務省の否定にもかかわらず、中国のレアアース輸出量が例年並みに回復することは容易ではないという見通しが出ている。統計によると、今年上半期のレアアース輸出量は、約8000トンで、昨年上半期と下半期のそれぞれ2万2200トン、2万8400トンに比べ、著しく減少している。



higgledy@donga.com