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為替・IMFクォータ・金融セイフティネット、「グループ別リターンマッチ」へ

為替・IMFクォータ・金融セイフティネット、「グループ別リターンマッチ」へ

Posted October. 18, 2010 08:41,   

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為替戦争が激化する中で開かれるG20ソウル・サミットは、これまでのどの国際会議や首脳会議よりも世界各国の注目を受けている。「興行」を心配している韓国政府にとっては幸いな面もあるが、為替戦争というメガトン級の争点が浮上し、サミットの紛糾が懸念されている。

今回のサミットで決着をつけることになった8つのテーマのうち、為替問題を扱うことになる「持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み」と国際通貨基金(IMF)クォータ改革、グローバル金融セイフティネット(GFSN)に対しては、かなりの論争が予想される。特に、枠組みに関連しては、自国保護主義が猛威を振るい、「マクロ政策の協力が失敗した」という懐疑論も出ている。

ソウル・サミットの事前調整作業が行われるG20財務長官・中央銀行総裁会議(22日慶尚北道慶州で開催)でどのような対策が提示されるのか、早くも関心が集まっている。

●グローバル均衡成長とIMF改革は同床異夢

為替問題が台頭し、持続可能かつ均衡ある成長のためのG20の枠組みアジェンダがホットイシューになるものとみえる。6月にカナダ・トロントで開かれた第4回G20サミットでは、米国などの一部の先進国が莫大な貿易赤字を出す反面、中国、インド、韓国などの新興国が輸出でドルを得て、世界経済の不均衡を招いているとして、国家別に政策づくりをすることで合意した。

米国などの先進赤字国は、中国の人民元切り上げなど、新興国が為替政策を柔軟に行うことが代案だと主張している。これに対して中国は強く反発し、先進赤字国が為替調整だけに頼らず、貯蓄の増大や消費刺激、経済構造改革を優先すべきだと対抗している。ブラジル、インドなどの新興国は、保護主義の動きを見せている。

これと関連して、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は16日(現地時間)、モロッコ・マラケシュで開かれた世界政策会議で、「G20レベルのマクロ政策協力がほとんど行われず、多くの問題を生んでいる」と指摘した。

もう一つのホットイシューは、IMFクォータ改革だ。「IMFクォータ改革をソウル・サミットで発表できれば大きな成果だ」と、申霽潤(シン・ジェユン)企画財政部次官補が口癖のように話している。どの国家がどれだけ譲歩して5%以上のクォータを開発途上国に与えるのかが対立の核心だ。

特に、IMF持分を経済力に比べて多く保有する欧州諸国が反発している。昨年の基準で、英国は世界国内総生産(GDP)で4.5%を占めたが、IMF持分は4.9%を保有している。いっぽう、世界GDPの6.8%を占める中国は、IMF持分が3.7%にとどまる。

欧州諸国は、持分移譲の要求に反発し、米国の拒否権縮小から実施すべきだと主張する。米国は現在17.09%のクォータを保有しており、16.74%に達する最大議決権を行使している。85%以上の多数決で意志決定するIMFで、米国が反対すればいかなる意志決定もできない。

●金融セイフティネットと開発イシューも難航が予想

開発途上国は、韓国政府が「コリアイニシアチブ」の一つとして提示したGFSNに大きな支持を送っている。IMF理事会が8月末に融資制度改善案を承認し、すでに「半分の成功」を収めている。今は、システム的危機の拡散を防ぐ装置をつくる方向でGFSNの範囲を広げている。

しかし、先進国はGFSNに懐疑的だ。先進国中心に財源への負担が増える可能性があり、開発途上国のモラルハザードが起こりかねないためだ。GFSNで外国為替不足の心配がなくなれば、自国の外貨保有高を増やすよりも、外貨を放漫に使用できるということだ。

「コリアイニシアチブ」のもう一方の開発イシューは、大きな意見の相違はない。ローレンス・マクドナルド米世界開発センター副所長は13日、ロッテホテルで開かれたG20高官級開発会議の記者会見で、「韓国が強力な指導力を発揮し、開発テーマが全面に台頭した」と述べた。

しかし、各論に入れば、慎重な声が多い。国連のジョモ・クワーミ・サンダラム事務次長補は、「開発イシューをG20サミットの議題にするよりも、継続してG20で取り扱われるようにするのが難しいかもしれない。韓国は、G20でどのような形で開発イシューを推進していくのか。今から悩まなければならない」と強調した。

●韓国の役割への期待が高まる

為替戦争が激しくなっているが、G20ソウル・サミットが問題を解決できる絶好の機会という主張もある。「為替仲裁者」という韓国の役割への期待が大きい。ハーバード大学のニーアル・ファーガソン教授は、「為替をめぐる国際問題は、韓国政府だけでは解決不可能だ。このような面で、韓国がG20サミットの議長国になったことは神の意志だ」と評価した。ジョン・カートンG20リサーチグループ共同ディレクターも、先月末訪韓した際に本紙と行ったインタビューで、「為替問題が起きている中、20ヵ国の首脳が韓国に集まることは祝福だ」と話した。そして、「今回のサミットは、韓国のリーダーシップを示す良い機会だ」と評価した。

米国、英国、カナダなど西欧先進国で第1〜4回サミットが開かれたのに続き、今回ソウルで開かれるという点に意味づけをする人も多い。洪宗崎(ホン・ジョンギ)駐サウジアラビア大使は、「サウジは、韓国がソウル・サミットを通じて国際経済秩序の再編過程で開発途上国の地位強化に主導的な役割を果たすと考えている」とあるメディアとのインタビューで明らかにした。



lovesong@donga.com