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[社説]金ジョンウン氏が顔を現した日に核威嚇

[社説]金ジョンウン氏が顔を現した日に核威嚇

Posted October. 01, 2010 07:03,   

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北朝鮮が30日、ヴェールに包まれていたジョンウン氏の顔を労働新聞で公開した。父親の金正日(キム・ジョンイル)総書記が74年に後継者に公式に指名されてから6年間、外部に姿を現さなかったことと比べると異例のことだ。これからはジョンウン氏が軍部隊や工場の視察といった公開の行動をし、北朝鮮住民と国際社会に向け、後継者としての地位を固める宣伝戦に突入するという信号弾とみえる。後継体制の転換が、それだけ切実だという意味も含まれている。

ジョンウン氏が後継者として顔を現した日、北朝鮮が核の脅しをかけてきたことを見れば、北朝鮮が変化するという期待は、幻想であることが確認できる。北朝鮮の朴吉淵((パク・キルヨン)外務次官は29日(現地時間)、国連総会の基調演説で、「米国の原子力空母が北朝鮮領海の周辺を航海する限り、我々の核抑止力は決して放棄されず、むしろ強化されるだろう」と主張した。北朝鮮は、ジョンウン氏が後継者として顔を出したその日に核恐喝をしたのだ。

朴次官は、韓国と米国は「平和の破壊者」だと詭弁を並べ立て、核保有国であることを既成事実にしようという意図を露骨に表わした。北朝鮮が、天安(チョンアン)艦沈没事件の後に多少柔軟なジェスチアーを見せ、韓半島の非核化議論に向けた6者協議の再開を取り上げたが、これらすべてのことが、偽装戦術に過ぎないということを自ら告白したのだ。30日に北朝鮮の要求で、2年ぶりに開かれた南北軍事実務会談でも、北朝鮮は以前のままだった。北朝鮮は、天安艦沈没事件について白を切り、検査団の派遣の受け入れと対北朝鮮のビラ散布の中止といった主張だけを並べ立て、会談は何ら得るところもなく1時間30分で終わった。

ジョンウン氏が、人民軍大将の称号を受けたことに続き、以前はなかった労働党中央軍事委副委員長に選任されたのも、後継体制の性格と関連して注視しなければならない。中央軍事委は、労働党の軍事政策を総括するところだ。ジョンウン氏の側近とされる李ヨンホ軍総参謀長も副委員長に昇進した。天安艦沈没事件を主導したとされる金英徹(キム・ヨンチョル)人民武力部総偵察局長は左遷されるどころか、中央軍事委委員に急浮上した。党と軍権力を掌握することになるジョンウン氏とその側近を前面に出すことで、北朝鮮が対南挑発を加速化するという意図ではないだろうか。

しかも、北朝鮮は今回、労働党規約を改正し、赤化統一を標榜するという内容を維持し、先軍政治という表現を新たに含めた。金総書記であれジョンウン氏であれ、親子ゆえ考えに違いはない。北朝鮮と対話をするのもいいが、彼らの実体と本当の考えを正確に把握しなければならない。