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北朝鮮、3日目も沈黙…関係ないから?関係ないふり?

北朝鮮、3日目も沈黙…関係ないから?関係ないふり?

Posted March. 29, 2010 07:56,   

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北朝鮮は、哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没3日目の28日も、内外のメディアを通じて報道や論評を出していない。北朝鮮が、潜水艇を使って魚雷を発射したり、沈没地点の海底に機雷を設置して今回の事件を起こしたという観測が交錯するが、北朝鮮は何の反応も示していない。

今回の「天安」沈没の有力な容疑者として北朝鮮が挙がるのは、昨年前半以降、北朝鮮が直面している対内外の環境や、その中で北朝鮮指導部が選択した政策から、このような挑発に出る可能性が高いためだ。専門家らは、北朝鮮の政治的意図と関連して4つの可能性を提起した。

第1に、北朝鮮が、昨年11月10日の大青(テチョン)海戦の敗北の報復として挑発した可能性だ。当時、北朝鮮の警備艇は、韓国海軍の艦艇が撃った艦砲と海岸砲約4950発を受け、退却した。北朝鮮メディアは、海戦直後の11月27日、金正日(キム・ジョンイル)総書記が、海軍司令部を訪れて激励したと報じた。しかし、北朝鮮情勢に詳しい消息筋は、「金総書記は同日の訪問で、海軍司令官を更迭し、報復を指示したという」と伝えた。その後、北朝鮮は西海(ソヘ・黄海)北方限界線(NLL)韓国側水域に平時射撃区域を宣言(09年12月21日)し、西海NLL付近の海上に海岸砲を発射(10年1月27日)するなど、海域付近で緊張の水位を高めてきた。

第2に、北朝鮮が韓国政府の北朝鮮政策に反発して今回の事件を起こした可能性だ。南北関係は昨年後半、一時対話ムードになったが、最近は悪化の傾向にある。昨年8月に始まった南北間首脳会談開催議論は、11月4日の南北間開城(ケソン)会談を最後に事実上決裂した。北朝鮮は、会談6日後の10日に大青海戦を起こし、その後、韓国の北朝鮮急変事態の対応計画や韓米連合軍事演習に対して、「挙族的報復聖戦」や「無慈悲な報復」を公言してきた。

第3に、北朝鮮が核問題解決のための6者協議の出席を前に、韓半島、特に西海NLL海上が依然として軍事的紛争地域だという点を国際社会に想起させ、米国に平和協定の締結を圧迫するために軍事的挑発を行った可能性がある。

第4に、北朝鮮指導部が、デノミネーション(通貨呼称単位の変更)や外貨統制政策の失敗による住民とエリートの反発を抑え、金総書記の三男・ジョンウン氏の後継体制の構築を急ぐために、韓国への武力紛争を意図したという観測も可能だ。

しかし、北朝鮮挑発論に対する反論も少なくない。第1に、哨戒艦への水中攻撃は、大青海戦の敗北に対する報復というには、格が合わないという指摘だ。ある政府当局者は、「北朝鮮指導部が大青海戦の敗北を報復する必要性は感じるだろうが、正常な交戦ではなく、夜に密かに哨戒艇を攻撃することが報復だとは考えられない」と話した。

第2に、金正日総書記が近く中国を訪問し、金桂𨛗(キム・ゲグァン)外務次官を米国に送って米朝直接対話を推進するなど、対外的に重要な時期に、韓半島にややもすると戦争を招く無謀な挑発をするだろうか、という主張も多い。

第3に、西海NLLで、白翎島(ペクリョンド)と大青島(テチョンド)から約12キロ離れた事故地点は、北朝鮮が潜水艇の浸透や機雷の設置にはあまりにも距離があると当局者は説明する。

最後に、過去のように、北朝鮮の韓国への挑発を確認できる情報など、決定的な端緒がない。北朝鮮が99年と02年の延坪(ヨンピョン)海戦を挑発した時は、指揮部と警備艇の交信内容や海上の移動状況などが韓米情報当局に信号情報(SIGINT)で事前に捉えられたが、今回はそのような情報が全くなかったということだ。



kyle@donga.com