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[オピニオン]天気と気候とは異なる

Posted February. 13, 2010 09:25,   

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米国の首都ワシントンDCをはじめ、東部地域に降った記録的な大雪が、政治論争へと飛び火する兆しを見せている。気候変動予防への参加を宣言したバラク・オバマ政府が、温室効果ガスの排出規制を推進している中で最高140センチの大雪が降り、連邦政府は4日間の休業を強いられ、ワシントンやニューヨークの都市機能が麻痺すると、共和党から不満の声が出ている。共和党のジム・ドマント上院議員は9日、ツイッターを通じ、「地球が温暖化しつつあるという主張がうそであることを示す現象だ」と語った。サラ・ペイリン元アラスカ州知事も、温暖化が「科学的に誇張されたものだ」と躍起になっている。

◆ソウルも今年、気象観測以来最大の大雪や異例の寒波に見舞われたが、米国は領土が大きいためか、その偏差が激しい。年中暖かいフロリダ州が、氷点下に気温が下がってオレンジが凍り、年間降水量が150ミリのカリフォルニア州では豪雨が降った。東南部のジョージア州・アトランタの最低気温(氷点下7度)が、アラスカ・アンカレジ(氷点下1.6度)より下がったこともある。共和党による攻撃は、気候変動の伝道師であるアル・ゴア元副大統領に集中している。

◆先日の大雪の際、韓国でも「小氷河期」を巡る議論と共に、地球が温暖化どころか、冷えているのではないかという主張もあったが、天気と気候とは異なるものだというのが、気候学者の回答である。天気は大気活動の変化による局地的かつ短期的な気象現象であり、気候は緯度や季節にまで影響を及ぼす広域的かつ長期的現象だ。「今日は天気が寒いね」とは言っても、「今日は気候が寒いね」という人がいないのを見れば、人々もこのようなことを直感的に理解しているようだ。民主党側が、「共和党が天気と気候について見分けがつかないのは、我々が口出しする問題ではない」と語ったのも、そのためだ。

◆異常な天気が現れるたびに、地球温暖化を疑う声が出るのには、極端な環境論者らの過ちも大きい。地球が暖かくなり、海面が上昇すると恐怖ムードを作り、人々に罪の意識を植え付け、さらに税金を払うよう強いることへの反感かもしれない。研究によると、このような恐怖マーケティングは、最初は注目を集めても、長期的には効果が落ちるという。喫煙の弊害を示す肺がん写真をタバコの箱につけても、喫煙率が下がらないのと同様の理屈だ。喫煙者が自暴自棄するためだ。気候変動についても、おぞましい警告代わりに、希望的メッセージが出るべき時期だ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com