Go to contents

消えた「金妍兒動画」、ネットユーザー集団が復旧

消えた「金妍兒動画」、ネットユーザー集団が復旧

Posted February. 09, 2010 09:21,   

한국어

バンクーバー冬季五輪の開幕を控え、ネット・ユーザーの間で「動画戦争」が展開された。8日、韓国のフィギュアスケート金メダル候補の金妍兒(キム・ヨナ、20)の「陰謀説」に関する動画が、釈然としない理由で継続的に削除され、韓国のネット・ユーザーが集団で行動に乗り出し、3日ぶりに復旧させた。

ハンドルネーム「DES」は、金妍兒が演技をする姿や専門家らのインタビューを約6分の動画に編集し、昨年12月、世界的な動画共有サイトのユーチューブ(www.youtube.com)に掲載した。専門家が、完璧だと賞賛する金妍兒のジャンプに対し、1人のテクニカル・スペシャリスト(フィギュアスケートで技術点数を付ける審判側)だけが、引き続き減点を与えた疑惑があるという内容だった。

動画は、米シカゴ・トリビューン紙のスポーツ専門記者フィリップ・ハーシュ氏が引用し、有名になった。ハーシュ記者は、先月4日に書いたコラムにこの動画を添付し、「金妍兒のジャンプに減点をつけた審判が、五輪に出る予定であり、大きく懸念されている」と書いた。ネット・ユーザーたちは、コラムに大きな関心を示した。動画も20万〜30万件が越えるアクセスを記録し、金妍兒をめぐる陰謀論の根拠として取り上げられた。

しかし、今月5日、この動画が削除されてから、疑惑はさらに膨らんだ。「DES」が、「ユーチューブは、動画を作った私に理由も言わずに動画を削除した」という書き込みを投稿し、波紋が広がった。動画のトップページに出てくる「K.山口の著作権侵害の要請により、見ることができない」というメッセージも問題になった。

ネット・ユーザーたちは、「『K.ヤマグチ』は、クリスティー・ヤマグチ(1992年、アルベールビル冬季五輪女子フィギュア金メダリスト)のことのようだが、何の関係があるのか」と反発した。ネット掲示板には、「ユーチューブ側の理由が腑に落ちない」「日本のネット・ユーザーか、もしくは世界スケート連盟のスポンサーが、組織的に動いているのではないか」という主張も出た。

ネット・ユーザーたちは、早速対応に乗り出した。動画を再び掲載し、削除されるとまた掲載した。時間があるたびに、クリックしアクセス数を増やす戦術も使った。ネット・ユーザーたちは、これを「クァン(狂)クル(クリック)戦争」と呼んだ。

時間帯別にアクセス数を報告し、人々に参加を促した。新しく投稿された動画は、2日で再びアクセス数が10万件を越え、8日午前1時半ごろ、元々の動画が電撃的に復旧された。ネット・ユーザーたちは、「戦争に勝った」とし、「ユーチューブはもう言い分がないだろう」と歓呼した。

実際、金妍兒は昨年12月、東京グランプリファイナルのショートプログラムで、きれいにジャンプを成功させたが、マリアム・ロリオール・オーバーウィラー(スイス)テクニカル・スペシャリストから減点され、2位に止まった。同氏は、08年グランプリ第3戦の時も、金妍兒に「ロングエッジ(wrong edge)」の判定を下している。

ユーチューブを運営するグーグルコリアは8日、「著作権侵害の届け出があり、審査を経て削除した。動画の投稿者から異議申立てがあり、再検討してから復旧させた」と説明したが、誰が削除を要請したかについては「コメントできない」とだけ話した。



ryu@donga.com