Go to contents

[オピニオン]タゴール文学賞

Posted January. 27, 2010 09:11,   

한국어

「かつてアジアの黄金時代に/輝く灯の一つであったコリア/その灯が再び明かりを照らす日には/あなたは東方の明るい光になるであろう」

1929年4月2日付の東亜(トンア)日報には、詩人・朱耀翰(チュ・ヨハン)氏が翻訳した「東方の灯(A Lamp of the East-Korea)」という詩が掲載された。アジア人としては初めてノーベル文学賞を受賞したインドの詩聖タゴール氏(1861〜1941)の詩だ。日本帝国主義時代、植民地だった朝鮮の人々の苦しみを慰める激励の詩だった。朝鮮の民衆は、彼の詩から「朝鮮を復活させ、輝く東方の文化国家を築け」という希望のメッセージを発見した。

◆当時、日本はアジアで最初にノーベル文学賞を受賞すると予想されていたが、インドのタゴールが受賞すると、彼を招いて講演を開いた。東亜日報社は、タゴール氏に日本講演後に朝鮮を訪問するよう要請した。氏は、日帝の妨害で訪問の要請に応じることができないことを非常に残念がり、本紙の李テロ東京支局長にこの詩を書いてあげた。英国の植民地だったインドに対して「同病相憐」の感情を抱いていた読者たちは、氏の詩を何度も読み返した。英語の原文を翻訳した朱耀翰氏は、東亜日報平壌(ピョンヤン)支局長を務めた。

◆24日、インド・ニューデリーのオベロイホテルでは、金潤玉(キム・ユンオク)大統領夫人が出席した中、第1回タゴール文学賞授賞式が開かれた。この文学賞は、三星(サムソン)電子がインド国立文化院とともにタゴール氏を称えるために昨年末に制定した賞だ。インド文学協会がインドで使用されている8つの言語で書かれた作品を審査し、受賞者を選定した。「東方の灯」を献詩した時、国権を失った貧困国だったコリアが、世界10位圏の経済大国になって自分を賞賛する文学賞を制定したことを、氏も喜んでいることだろう。

◆インドのパーティル大統領は同日、李明博(イ・ミョンバク)大統領との首脳会談の最後に、タゴール氏の詩「東方の灯」を引用して、「今日韓国が成し遂げた経済的成就と国民の力量に尊敬を表します。韓国の光は、21世紀の東アジアの時代に一層輝くでしょう」と述べた。両国の関係が「戦略的パートナー」に格上げされた日に、約80年前、タゴール氏が「東方の静かな朝の国」に送った暖かい関心と愛情を称える。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com