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[オピニオン]株投資で大儲け狙い

Posted January. 07, 2010 09:19,   

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万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートンは、株投資により、天国と地獄両方を味わった。ニュートンは、オランダのチューリップへの投機バブルやフランスのミシシッピ会社のバブルと共に、初期資本主義の3大バブルの一つである英国南海会社への株式投機により、一時7000ポンドを稼いだ。さらに株価が上昇すると、余りにも早く株を手放したという思いがあり、再び買い付けたものの、バブルが崩壊し、2万ポンドを失った。ニュートンは長期間、南海会社の「南(South)」という字だけ見ても、顔がこわばったという言い伝えがある。

◆株投資で大儲けを狙い、大損した事例は数え切れないほど多い。有名な碩学すらどうしようもなかった。1928年、米最高の経済学者といわれていたアーヴィング・フィッシャーは、「株価は永遠に下がらないピークに達している」と主張した。フィッシャーは予測どおり行動し、大量の株を買い付けたが、大恐慌に見舞われ、実に800万〜1000万ドルを失った。相対性原理として有名なアルベルト・アインシュタインも1921年、ノーベル賞の賞金2万8000ドルを株に投資し、大恐慌を受け、元本をほとんど失った。世界的経済学者のうち、株投資で利益を得た人は、デヴィッド・リカードやジョン・メイナード・ケインズぐらいである。

◆国内証券市場がグローバル金融危機から抜け出し、活気を見せ始めていることを受け、昨年に続き、年明けから株投資に打ち込む人々が増えている。「大損の記憶」はいつの間にか忘れたかのように、今度こそ大儲けすると意気込む人々も多い。専門家らは、株式投資の適正な期待収益率を「金利+α」や「債権収益率の約2倍」と見ている。現在、銀行の定期預金金利は年4%前後であることを考慮すれば、年8〜10%程度である。しかし、この程度では満足できない投資家が大勢いるのが現状である。

◆株価の流れがどう急変するかは誰も分からない。投資の達人と呼ばれるウォーレン・バフェットは、「私は非常に運がよかった」と打ち明けた。米国の伝説の金融家であるJ.P.モールガンは、「株価と関連してはっきり分かることは、株価は変わるということだけだ」と語った。優良株への長期投資は、個人資産の増殖や経済全体に役立つだろう。しかし、期待収益率を過度に高く設定し、短期間で大儲けへの拘りは禁物だ。適当な収益に満足せず、欲を出しすぎる投資は、災いを招きかねない。

權純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com