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仏、外圭章閣図書問題で「略奪」の表現初めて使う

仏、外圭章閣図書問題で「略奪」の表現初めて使う

Posted December. 16, 2009 09:16,   

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文化運動団体の文化連帯が、フランス政府へ起こした外圭章閣図書返還訴訟で、フランス政府報道官が初めて、該当図書の取得において「略奪(pillage)」という用語を使ったと、同訴訟代理を務める金ジュンホ弁護士が伝えた。

これを機に、1886年の丙寅洋擾当時、フランスが略奪した外圭章閣図書の返還問題が、再び注目されていている。外圭章閣は、国家の書籍を安全に管理する目的で、1782年に仁川江華島(インチョン・カンファド)に設立された図書館で、丙寅洋擾時に書籍の大半が燃え、「儀軌」(王室や国家の行事を記録した本)297冊などはフランス軍隊が本国に持ち帰った。

パリの金弁護士は11日、電話取材に対し、「パリ行政法院で開かれた審理で、フランス政府報道官が、国有財産の取得方法は寄贈、購買、略奪により可能だという意味で『略奪』と言及した」とし、「これは、フランス政府が外圭章閣図書の所有経緯について初めて明らかにしたものであり、図書を略奪したという意味とみることができる」と話した。

文化連帯は、今回の訴訟で、△フランスが略奪した図書を国有財産に含めたのは誤りであり、△略奪した図書をフランス革命後、政権層に上納した手続きなどが、国際慣例上不法だと指摘している。

フランスでの行政訴訟は、ほとんどが書類上で進められるため、4日に開かれた審理は最初で最後だった。金弁護士は、「フランス政府に対し、他国が起こした略奪図書返還に関する訴訟は前例がない。数ヵ月内に1審判決が下されるが、結果を予測することは難しい」と話した。

文化連帯の黄平雨(ファン・ピョンウ)文化遺産政策研究所長は、「93年にトルコが訴訟により、米国のメトロポリタン美術館所蔵の文化遺産約360点の返還を受けた前例がある。もし、1審で敗訴しても、国民募金で世論を喚起し、訴訟を続ける考えだ」と語った。

金恩中(キム・ウンジュン)外交通商部欧州局長は、「93年ミッテラン大統領の訪韓後、交渉が進行中であるため、訴訟と関係なく外交的努力を続ける。等価の別の文化財をフランスに貸与し、外圭章閣図書を受け取る『相互貸与』方式はあきらめ、『長期賃貸』案を議論中だ」と話した。当時ミッテラン大統領は、儀軌1冊を大韓民国政府に渡し、返還の代わりに相互貸与方式で、交渉を進めることを提案した。



bluedot@donga.com