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果敢に、一足先に 危機をチャンスに変えたリーダーシップ

果敢に、一足先に 危機をチャンスに変えたリーダーシップ

Posted December. 14, 2009 09:30,   

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企業の最高経営者(CEO)らにとって09年は「激動」の時代だった。グローバル金融危機を受け、国内外の経営環境が悪化した状況下、韓国内の代表企業各社のCEOらは、生存や未来における成長エンジンの発掘という2つの課題を達成するため、駆け巡った。東亜(トンア)日報の産業部や経済部は、今年1年を締めくくる時期を迎え、各産業分野において、今年目覚しい成果を上げた「ベストCEO」7人を選定した。

●厳しい環境の中でも目覚しい成果

鄭夢九(チョン・モング)現代起亜(ヒョンデ・ギア)自動車会長は、グローバル的な景気低迷の影響を受け、自動車需要の激減という危機に見舞われたものの、果敢な投資により、現代起亜自動車を「グローバル企業・トップ5」に引き上げる底力を発揮した。特に今年は、史上初めて米市場でのシェアが4%を突破するなど、現代車の躍進が目立った。米市場では新車購入後1年以内に失業する場合は、車を返納したり、分割払い資金の一部を立て替える「アシュランス(Assurance)プログラム」や、原油価格が一定のレベルを超えれば、その差額を立て替える「ガス・ロック(gas lock)プログラム」など、奇抜なマーケティングを掲げて、消費者を虜にしている。

三星(サムスン)電子の崔志成(チェ・ジソン)完成品部門社長は今年初頭、李潤雨(イ・ユンウ)副会長と共に、三星電子の新たな「両輪」として浮上した。崔社長はテレビ部門における世界トップの座を確固たるものにし、携帯電話は世界トップのノキアを脅かす水準にまで成長させた。三星テレビは今年第2四半期の平均販売価格が日本のソニーを抜き、「プレミアムブランド」としての位置を確固たるものにした。三星電子は今年第3四半期、史上最高の業績を収めた。

今年、金磐石(キム・バンソク)副会長の率いるLG化学も善戦した。LG化学の第3四半期の営業利益は7299億ウォンと、史上最高を記録した。今年初頭は7万ウォン台だった同社の株価は11日現在、23万4000万ウォンにまで上昇した。金副会長は一足先に変化に対応する特有の「スピード経営」により、LG化学の成長の勢いに力をつけたという評価を受けている。

建設業界ではGS建設の許明秀(ホ・ミョンス)社長が注目を集めた。同社の第3四半期までの累積営業利益は、昨年より33%増の4750億ウォン。先月はアラブ首長国連邦のルイスから31億1000万ドル(約3兆6000億ウォン)規模のプラント工事を受注した。パートナー企業無しの単独施工工事としては、国内では史上最大規模となる。

●挑戦や変化のリーダーシップにより実り

STXグループは今年、造船業が低迷している状況下でも、果敢な投資を行い、造船業における世界4位の地位を確固たるものにした。今年、STX欧州の持分を100%確保する一方、中国大連に生産基地を建設し、グローバル造船ネットワークを構築したのである。STXグループを率いる姜鄹壽(カン・ドクス)会長は2月、全国経済人連合会副会長に推戴されたのに続き、4月には、「韓国能率協会が選定した韓国経営者賞」を受賞したのに続き、7月は「茶山経営者賞」を、8月は「韓国経営学会が選んだ際有料企業家賞」を受賞、11月は金トロフィー産業勲章の受勲など、個人的にも華やかな1年を過ごした。

情報通信部長官を歴任した李錫采(イ・ソクチェ)氏は今年1月、KT会長に就任し、民間企業のCEOとして成功裏にデビューしたという評価を受けている。李会長は有線通信サービスを「クック(QOOK)」という「溌剌した」ブランドとして統合し、話題を呼んだ。6月はKTFとの合併法人を発足させ、「オレー(olleh)」という新ブランドを立ち上げた。10月は有線インターネット電話と無線インターネット電話を結合した有無線統合(FMC)の携帯電話サービスと披露した。先月に輸入したアップルのiPhoneは、無線インターネット市場の活性化をリードする触媒となった。

現代(ヒョンデ)カードの丁太暎(チョン・テヨン)社長は03年、9000億ウォンの赤字を出した同社を今年は、クレジットカード業界2位(個人信用販売額基準)にまで引き上げる経営手腕を発揮した。現代カードの今年第3四半期の営業利益は2417億ウォンと、史上最大の営業利益を記録した昨年の業績(2578億ウォン)に迫っている。延滞率は第3四半期末現在0.4%と、業界最低水準だ。現代カードは革新的なデザインとマーケティングの「感性経営」としてよく知られているが、鄭社長はさらに金融業の基本であるリスク管理を重視する「原則経営」を付け加えた。