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[オピニオン]韓・中における造船業の逆転

[オピニオン]韓・中における造船業の逆転

Posted November. 09, 2009 09:06,   

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わが国の造船所が世界トップから7位までを総なめしていた頃の06年、5位だったSTX造船が施設拡大に乗り出した。世界的な造船所へと跳躍するためには100万坪以上の敷地が必要だった。しかし、慶尚南道(キョンサンナムド)の鎭海(チンへ)造船所周辺で5年間にわたって確保した敷地は、わずか5000坪余りだった。地主らの非協力や複数規制のため、中国に目を向けた。結局、有利な条件を示した大連に造船所建設が決まった。6位の韓進(ハンジン)重工業も同年、フィリピン・スービック湾を新たな造船所の敷地として確定した。協力会社まで含めれば少なくとも10万人以上の雇用が海外に作られたことになる。

◆10年間、世界トップの座を守ってきた韓国造船所が初めて中国に追い越された。中国は受注物量から船舶を建造して引き渡した物量を差し引いた受注残高シェアが34.7%と、韓国を1%ポイントほど上回っている。今年の受注量も、中国は142隻と、世界の発注量の半分以上を占めている。チャイナ・マネーを掲げて低価格の受注を総なめし、中国政府による支援を受け、自国が発注した船舶を全て獲得したためだ。まだLNG船や海洋プラントのような高付加価値の分野では我々がリードしているが、安心している場合ではない。このままいけば、近いうちにこのような分野も逆転されかねない。

◆中国造船業がトップに躍り出たのには、中国指導者らが情熱を持って後押ししたことが功を奏した。中国指導部は韓国に来るたびに、欠かさず大手企業の工場を訪問した。1998年、当時の胡錦濤国家副主席は三星(サムスン)電子や現代(ヒョンデ)自動車の蔚山(ウルサン)工場を視察した。07年、温家宝首相は異例なことに、SKテレコムを訪問し、「世界の工場」中国は韓国の製造業にもはや関心のないことを明らかにしたという解釈を生んだ。

◆中国の政治家らは電子や自動車、造船などの製造業の育成に積極的に乗り出している一方、韓国は大手企業たたきに夢中になっている。1年で建設できる工場の許可の獲得に、3〜5年間もかかるという企業の悩みを減らすどころか、出資総額規制や首都圏規制などにより、企業活動を制限する足かせのみ増やしている。そういうことから考えれば、韓国は非常に比実利的な国だ。企業が造船に続き、自動車や電子分野まで中国の追い越される日を想像するだけでも心配でならない。

朴永均(バク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com