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[社説]献血は新型インフルとは直接関連がない もっと献血に参加しよう

[社説]献血は新型インフルとは直接関連がない もっと献血に参加しよう

Posted November. 04, 2009 09:03,   

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新型インフルエンザにより、献血者が激減し、血液の在庫が底を尽きつつある。大韓赤十字社によると、新型インフルエンザが猛威を振るった10月の1ヵ月間の献血者数は、今年1月から9月までの月平均に比べ、12%も減少した。9月までは平均7日間分だった血液の在庫が、現在は2日分にも達していない。病院での血液不足を受け、一瞬を争う手術に支障が起きている。

献血の減少は、献血全体の35%を占める軍部隊や学校における団体献血が相次いでキャンセルされたためだ。新学期が始まった8月から最近まで、団体献血を予約してから、延期またはキャンセルした団体は206ヵ所で2万5520人に上る。献血の過程で新型インフルエンザに感染するかもしれないという懸念や、大勢の人が集まる場所を避けたいとする心理が大きく働いた。しかし、これは根拠のない過剰対応である。新型インフルエンザは、献血をしたからといって感染したりはしない。新型インフルエンザの予防のためには、人出が多いところを避けるのは正しいことだが、団体献血においても衛生管理のルールさえ徹底して守れば、予防は可能である。

新型インフルエンザが登場した直後は、国内では「豚インフルエンザ(SI=Swine Influenza)」という言葉に驚き、豚肉を食べなかった人が多かった。豚肉と豚インフルエンザとは直接関連がないという専門家の説明を信じなかった。豚肉を嫌う現象は、政府が名称を「新型インフルエンザ」に変えてから減った。米国や欧州では、新型インフルエンザに対して依然としてSIという名称を使っているが、豚肉を避ける現象はない。鳥インフルエンザが流行すれば、鶏を食べないことも、ほかの国では目にしない現象だ。

献血は自分の命を分かち合う尊いことだ。今も、ベッドの上の患者たちは血液不足のため、困難を覚えている。医療専門家らは、新型インフルエンザよる血液不足による被害のほうがさらに大きくなりかねないと警告している。新型インフルエンザのため、献血が中止されれば、社会が新型インフルエンザに屈したのも同然だ。以前から血液の減少が見込まれていたにもかかわらず、遅れて血液需給を巡る非常対策を打ち出した政府の姿勢ものんき過ぎる。

政府は昨日、新型インフルエンザの伝染病における危機段階を「警戒」から「深刻」に格上げするなど、対応に全力を尽くしている。予防接種期間を繰り上げて実施し、タミフルより効果の高い抗ウイルス注射剤の使用も認めた。寒くなるにつれ、新型インフルエンザへの備えはさらに強化すべきだが、過度な恐怖心は得より損失のほうが大きい。科学的なアプローチや社会全体への配慮を通じ、ほかの分野に及ぼす影響を最小限にとどめながら、懸命に新型インフルエンザを克服しなければならない。