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[社説]新アジア外交、韓国経済の新境地を開く機会にすべきだ

[社説]新アジア外交、韓国経済の新境地を開く機会にすべきだ

Posted October. 26, 2009 09:11,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は今回の東南アジア歴訪で、韓国とベトナムの関係を「戦略的パートナー」へ引き上げ、ベトナムの大規模インフラ構築事業への韓国企業の参加を保障してもらった。カンボジアとは韓国人の商用ビザの延長をはじめ、両国間の協力分野を鉱物資源、放送コンテンツ制作などへ拡大することにした。東南アジア諸国連合(ASEAN)との首脳会議では、金融危機と気候変化への対応、文化交流、食料安保支援分野での協力を再確認し、両者関係を「戦略的パートナー」へ格上げすることを検討することにした。我々がこれらの国々や地域と利益を共有できる基盤をさらに強固なものにしたと評価するに値する。

李明博大統領のことを「兄貴」と呼んだグエン・ミン・チェット・ベトナム首相、昔の絆を誇示しつつ、アンコールワットを直接案内したフンセン・カンボジア首相の姿は、両国と一層近くなったことを印象付けた。李大統領は3月、新アジア外交構想を明らかにしている。アジアを新しい視線で見直し、アジアに韓国を新しく知らせることによって、韓国が国際社会でアジアの利益を代弁する域内の中心国家へ浮上しようということだった。今回の歴訪を通じ、東南アジア諸国との具体的な関係改善はその一歩になると言える。

中国と日本が同地域で強力な影響力を維持している現実で、我々がアジアの中心国家に浮上するというのは言うほど簡単なことではなく、時には逆風にさらされかねない恐れさえある。しかし、我々は外交をゼロサムゲームではなく、プラスサムゲームへ発展させていく必要がある。中国と日本との協力的な信頼関係を強化すると同時に、アジアの他の国や地域と新しいウィン—ウィンの可能性を育てていかねばならない。インターナショナル・ヘラロド・トリビュンは、「韓国がもはや(ASEANで)名前を馳せるほどの自信とお金を持っている」と報道した。

我々がこれまで米国・日本・中国・ロシア中心の外交に重点を置いたのは、南北分断という特殊性と強国に取り囲まれた地政学的な状況のためだ。しかし、経済・金融危機と気候変化から見るように、イシューのグローバル化が顕著化しつつある21世紀に、外交の多様化と多角化は生存と直結している。外交の多角化は、国連レベルで取り扱われている北朝鮮の核や人権問題の解決や国際社会での発言力の増大のためにも緊要である。

アジアは資源が豊かで全世界人口の52%、国内総生産(GDP)の21%、交易の26%を占めている。北米や欧州連合(EU)に劣らない強力な経済的勢力圏であるわけだ。韓国の経済地平を拡大するためにも、アジアは我々に必要な「前庭」である。勿論、新アジア外交を成功させるには、高度の知恵と戦略が求められる。企業をはじめ、民間も積極的に力を出し合わなければならない。