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[オピニオン]再びサンドイッチ

Posted October. 02, 2009 08:40,   

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韓国は、先をリードする日本と、追いかけてくる中国の間に挟まれた「サンドイッチ」によく例えられる。激しい国際競争の中でも、成功を収めていた三星(サムスン)電子や現代(ヒュンダイ)自動車のトップらは、「5、6年後がさらに心配だ」と語った。あるコンサルティング会社は、21世紀の韓国を、「日本と中国の『ナッツ・クラッカー(nutcracker=くるみ割り器具)』の間に挟まった有様だ」と表現した。やわらかいパンの間に挟まれたサンドイッチ程度ではなく、鉄でできたナッツ・クラッカーに挟まれ、ややもすれば壊れかねず、早めに抜け出さなければならないという意味だった。

◆昨年のグローバル経済危機以降、韓国経済は相対的により強くなった。ウォン安ドル高をきっかけに、世界輸出市場における価格競争力は高まった。「韓国製」製品は、日本製に比べ、品質の水準は似ているが、価格は安く、中国製に比べては技術力が優れているという評価を受けてきた。サンドイッチの立場から逆転された「逆サンドイッチ」の状況になったのである。年明けに韓国製輸出品を紹介する「バイ・コリア」会場を訪れた米自動車メーカーの購買担当者からは、「韓国製部品は品質や価格、技術の3拍子を全てそろえている」と好評だった。

◆先をリードする韓国に対して、日本や中国が手を拱いているはずがない。趙煥益(チョ・ファンイク)KOTRA社長は、「ソニーなど日本企業は低価格製品の、中国は高価製品の市場を狙う新たな動きが現れている」と伝えた。最近の円高現象が円安へと転じることになれば、韓国はウォン高の中でも守ってきた価格競争力を失いかねない。中国はこの数年間、世界を回りながら、先端技術や中核企業を丸ごと確保してきた。遠くないうちに、技術力においては韓国が中国に引けを取ることもありうる。趙社長はこれを「逆逆サンドイッチ」と表現した。しばらくの間、逆サンドイッチの状況を楽しんだものの、再びサンドイッチ状況になりかねないという意味だ。

◆韓国経済は中途半端な競争力では、日本や中国に勝つことができない。専門性を持って輸出市場を突破しなければならない。急速に膨らんでいる中国の内需市場も、韓国が食い込むべき対象である。価格だけではだめであり、ブランドや流通など、さまざまな面で優位を占めてこそ、市場での優位を占めることができる。中国は今年、「10大産業を巡る調整や振興計画」をまとめ、世界的な競争力を備えた大手企業の育成に乗り出した。彼らとの競争から押され、再びサンドイッチの立場におかれることになれば、先進国への入り口で挫折しかねない。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com