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開城で過ごす3日間、サムドク通商職員たちの特別な夏休み

開城で過ごす3日間、サムドク通商職員たちの特別な夏休み

Posted July. 29, 2009 07:06,   

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履物専門業者であり、釜山(プサン)に本社がある開城(ケソン)工業団地入居企業のサムドク通商の職員10人が、8月1日から3日まで、夏休みの休暇を過ごすために開城工業団地に向けて出発する。現在、開城工団には1日に200人から700人の韓国人が往来するが、主に業務のための往来で、入居企業職員が休暇のために開城工団に行くのは初めて。

27日、同社で会ったリュ・ウォンホ代理(31)は、「最近、開城工団が危機と言われ、地球の反対よりも遠くなったように言われているが、工団の私たちの工場で働く北朝鮮労働者たちは、同じ会社の同僚です。彼らに会って、気軽に共感できる話を交わし、情を感じることが、今回の夏休みの計画です」と話した。

彼らは、開城工団内の野菜農場で、北朝鮮労働者とともに肥料を捲き、工場で履物を一緒に作り、北朝鮮レストラン・ボンドン館で食事もして休暇を過ごす計画だ。工団内では、北朝鮮労働者に比較的自由に会うことができ、団体観光客の日程が統制されている開城観光とは違うと、会社側は説明した。

1年に1度だけの短い3日間の夏休みを開城工団で送るというアイディアは、3週間前、同社のムン・チァンソプ社長(59、開城工団企業協会名誉会長)が切り出した。南北関係が硬直すればするほど、人々の純粋な出会いが重要だという考えからだった。初めは、北朝鮮の相次ぐ武力示威と、南北関係の硬直で、気軽に開城に行くという職員がいるか内心心配したという。

しかし、杞憂だった。職員約20人が一度に申し込んできた。ただ、北朝鮮の招請状を受けるのに約3週間かかるため、先着順に10人が確定された。1人(50代)を除いて20、30代の若い職員で、大半が開城工団に行ったことがない新入社員だ。1人当たり35万ウォンの休暇費用は、会社がもつ。

このうち一部は、これまで業務上でだけ接触した北朝鮮労働者に直接会って、人間的な関係を結びたいと話した。クォン・ジェファンさん(27)は、「開城工団に1度行ったことがあるが、北朝鮮労働者とは業務の話だけをした。仕事の心配なく人間的に会いたい」と語った。アン・ジンヒョンさん(20)は、「これまで電話でだけ連絡していた北朝鮮労働者に会いに行く」と話した。

また、彼らは、工場から戻ってきたら、開城工団の運命に対する周囲の憂慮を払拭させたいと話した。ユン・ヒジョン代理(33)は、「開城工団がすぐにも閉鎖するのではないかという夫や家族の心配を払拭したい」と話した。ユン・スジンさん(29)は、「開城工団はもう行けない所だと思っている友人もいる。現場を直接見た後、偏見を正したい」と語った。

ソン・ミジョン係長(32)は、「その気になればいつでも行ける所よりも、金剛山(クムガンサン)や開城観光が中止になった現在の北朝鮮に行ってみることが、意味のある休暇だと考えた」と話した。ただ、ソン係長は、家族連れの休暇を送れなかった点を残念がった。

「来年には夫と一緒に行って、子どもたちに聞かせる思い出を作りたい。南北関係が困難な状況でも、南北の労働者がともに働く姿を聞かせることが、統一教育だからだ」



zeitung@donga.com