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中国の天然鉱物輸出制限、米政府がWTOに提訴

中国の天然鉱物輸出制限、米政府がWTOに提訴

Posted June. 25, 2009 09:06,   

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米国と欧州連合(EU)が中国の天然鉱物輸出制限措置に対し、世界貿易機関(WTO)に提訴した。ロン・カーク米通商代表部代表は23日、ワシントンで記者会見を開き、「世界の主要天然鉱物を供給する中国が鉱物の輸出を制限するのは、国際貿易ルールに反する」と述べた上で、「中国をWTOに提訴した」と明らかにした。米国が中国をWTOに提訴したのは、オバマ政権発足以来初めて。

EU執行委員会も同日、「中国がクォーター制、輸出税引き上げ、輸出下限価格制などの措置で、天然鉱物の輸出を制限し、WTOのルールに違反しているため、提訴した」と説明した。EUと米国が異議を唱えた品目は、ボーキサイト、コークス、マンガン、炭酸マグネシウム、炭化ケイ素、亜鉛などだ。

カーク代表は、「中国の輸出制限措置は、鉱物を原料として使う中国の化学、鉄鋼、アルミニウムなど産業に莫大な利益を与えるもの」と主張した。キャサリン・アシュトンEU通商担当執行委員も、「ただでさえ、経済不況に苦しんでいる外国企業は、中国の天然鉱物輸出制限による価格の値上がりから、更なるピンチに追い込まれている」と指摘した。

米国とEUは、中国が01年WTOに加盟し、輸出関税などを廃止すると明言したにもかかわらず、鉄鋼、半導体、航空機の製造に必要な天然鉱物に限り、輸出制限していると指摘した。

これに対し、中国商務省は24日、報道官の声明を通じ、「主要鉱物の輸出制限は、環境保護に向けた措置であり、WTOのルールにも反していない」と反論した。商務部は、米国とEUの提訴に対し、WTOが定めた貿易紛争の解決手続に従い、対応する方針だと明らかにした。

中国のある鉄鋼業界の専門家は、「一部の天然鉱物は、輸出のため加工過程で、多くの二酸化炭素が排出され、環境汚染問題を引き起こす側面もある。ところが、中国で主に生産される天然鉱物の輸出を制限するのは、経済危機の状況において国内産業を保護するため、しかるべき措置だ」と主張した。

中国は、米国の中国産家禽類の輸入禁止についての調査をWTOに要請するなど、巻き返しに打って出た。両国は04年、鳥インフルエンザウィルス流行の際、家禽類の輸入をお互いに禁止していた。その後、中国は解除したが、米国は今も輸入禁止を続けていると、中国側は主張した。

ウォールストリートジャーナルは24日付の記事で、「米国とEUがそれぞれ中国を同じ内容でWTOに提訴したのは、それだけ事案が重要だということを物語る」と伝えた。また、同紙は「米国は今まで中国が洪水のように、多くの製品を輸出することに対し、待ったをかけていたが、『輸出が少ない』と提訴したのは今回が初めてだろう」と分析した。



bonhong@donga.com