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[社説]「朴相千法案」は代議民主主義の正常化に向け一歩進んだ枠組みだ

[社説]「朴相千法案」は代議民主主義の正常化に向け一歩進んだ枠組みだ

Posted April. 11, 2009 08:44,   

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民主党が与野党の間で異見がある法案の場合、いったん常任委員会や本会議に上程した後、調整の手続きを踏むことができるようにする国会法改正案を4月の臨時国会に提出することにした。党論に反する法案は上程さえできなくした民主党のこれまでの振る舞いを勘案すると、意味ある変化だ。与野党がこの改正案について十分な討論を重ねると、多数党の法案職権上程を通じた押し通しや少数党の物理的な措置という闘争一辺倒から脱する道が切り開かれるかもしれない。

民主党がここまで来る上では朴相千(パク・サンチョン)議員の役割が大きかった。「朴相千法案」と名づけても遜色がないほどだ。朴議員はこの前の年末年始における争点法案の処理をめぐって発生した国会での暴力沙汰を目にし、代議民主主義の正常な稼動のためには変化が必要だと切実に思った。彼は5選のベテラン議員であるにも関わらず、国会図書館で直接先進国のケースを勉強して案を作り、82人の民主党議員を一人ひとり訪ねて説得した。彼の熱情と根性がとうとう党心を動かした。

韓国の議会政治の水準はそれこそ情けない。建設的な対話と妥協は失踪し、代議民主主義の基本である多数決の原則はほとんど守られていない。争点が浮き彫りになる度に決まった手順が繰り返される。野党は頭ごなしに反対し、与党は無理やり押し通す。そのため、暴力沙汰が発生し、お互いに告訴と告発、国会倫理委への提訴などを通じて有耶無耶に再び振り出しに戻るというパターンの悪循環だ。

朴相千法案はこのような退行的な行動をやめようということだ。少数党の場合、無条件に法案の上程を保障し、多数党は票決に先立って在籍5分の1以上の要求があれば、調整の手続きと議事進行妨害(フィラバスター)を保障するのが核心だ。ただし、在籍3分の2以上の賛成の際、調整の手続きを終了し票決に入らなければならない。対話と妥協を重視する少数党と多数決の原則を重視する多数党の立場を調和させたものだ。

しかし、調整手続きの終了の条件を「在籍3分の2以上の賛成」にしたのは、議論の余地がありそうだ。朴議員は米国上院の場合と同じく「在籍5分の3以上」にしたが、民主党の議論の過程でこのように強化された。現在170席を有するハンナラ党を意識した結果だ。しかし、フィラバスターの終了を憲法の改正や大統領弾劾と同じぐらいに難しくしたのは理にかなわない。民主党はいつまでも野党と少数党ばかりやるつもりなのか。「朴相千法案」の意味が色あせしないよう、国会の議論の過程で合理的な調整を行うべきである。