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[社説]射程数千キロのミサイルに韓国はどう対抗するのか

[社説]射程数千キロのミサイルに韓国はどう対抗するのか

Posted April. 07, 2009 08:50,   

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北朝鮮はテポドン2号を発射し、ミサイルの射程を98年テポドン1号の発射時よりも、2倍以上伸ばした。米アラスカとハワイには届かないが距離だったが、約3200キロメートルを飛んで太平洋に落ちた。北朝鮮は2012年の「強盛大国の年」に合わせ、米本土を到達目標に、大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発に拍車をかけるだろう。あいにく2012年は、韓米連合軍司令部の解体や戦時作戦統制権の返還が予定されている年だ。人工衛星を地球の軌道に乗せるのに失敗したとしても、決して安心できる状況ではない。

北朝鮮が、近いうちに核実験を強行する可能性もある。06年7月にテポドン2号の発射に失敗しても、同年10月に地下核実験を強行した前例がある。テポドン2号でなくとも、北朝鮮のミサイル戦力は、すでに韓国を大きくリードしている。射程300〜500キロメートルのスカッドBミサイル600基、スカッドCミサイル200基で韓国全域を、射程1300キロメートルのノドンミサイル200基で、日本を射程圏内に入れている。07年には、射程3000キロメートルの新型中距離ミサイル(IRBM)を配置し、グアムまで脅かす。

これに比べ、韓国のミサイル戦力は、かなり劣っている。独自開発した「玄武(ヒョンム)」ミサイルは、射程250キロメートルにすぎず、米国から導入したATACMS地対地ミサイルは300キロメートル程度だ。韓米両国が結んだミサイル協定制限を守らなければならないためだ。それさえも、98年のテポドン1号の発射後の再交渉で、それまでの「180キロメートル以内」を「300キロメートル以内」に伸ばしてこの程度だ。今回のテポドン2号の発射を機に、ミサイル協定の見直すべきだとする見解には、説得力がある。

87年に米国主導で発足したミサイル技術管理レジーム(MTCR)も、制約の要因だ。MTCRは、500キログラム以上の核弾頭、300キロメートル以上運搬できるミサイルの拡散を阻止することに焦点を置いている。

ガイドラインの順守は、加盟国の国内法に従うことになっているが、韓国にとっては、非現実的な制限だ。少なくとも、北朝鮮全域を射程圏に入れる550キロメートルはなければならないというのが、専門家の意見だ。現在開発中の射程1000キロメートル以上のクルーズ・ミサイルは、重量制限を避けながら、北朝鮮に打撃を与えることができる兵器だ。早期の開発完了に向け支援が必要だ。

当面の課題は、在韓米軍のパトリオット(PAC3)ミサイルの追加配置、イージス艦「世宗(セジョン)大王」のSM3ミサイル積載など、韓米連合ミサイル対応戦力の拡充だ。北朝鮮の弾道ミサイルを放置すれば、有事の際、米本土やグアムなどから増援軍の韓半島配置と韓米連合の作戦にも大きな支障を来たす恐れがある。