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[オピニオン]経済危機と野党

Posted March. 18, 2009 03:39,   

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「企業と銀行の負債が手に負えなくなるところまで行ったことに対し、事前警告をきちんとできなかった」。世界的な経済危機をもたらした米国大統領や財務長官の言葉ではない。英国野党・保守党のデヴィッド・キャメロン党首の国民向けの謝罪発言だ。デブィッド氏は、障害を持った息子の葬式を終え、議会に戻った後、初の演説で「経済成長が持続すると安易に見通した」とし、経済危機に対する野党の非を打ち明けた。政府と与党に政策失敗の責任を問い質すべき野党の党首がかえって野党の責任を認めたにもかかわらず、世論は野党の肩を持った。

◆キャメロン氏は与党が責任を負うべき分まで代わりに許しを求めた。欧州諸国の中で最悪の英国の財政事情がまるで野党の間違いであるかのように謝罪した。現政権を非難するどころか、政権を担当して10年以上が経ったにも関わらず、保守党のサッチャー政権とメージャー政権にも責任があると言った。それでも世論調査の結果、キャメロン氏の支持率は59%と1ヵ月前より17%も上昇した。いっぽう、ブラウン首相は35%に止まった。キャメロン氏の率直な発言が国民の好感を買ったのかも知れない。

◆民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表が、「野党にも経済危機の責任がある」と言ったらどうなったのだろう。「害党行為」だの「利敵行為」だのといった批判が相次ぎ、党代表の座も危うくなったはずだ。考えてみれば、政権は替わっても経済は連続線上にある。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は今の経済危機が発生する前に、理念型規制で経済体質を弱めておいた。それなのに、謝罪の一言もなしに、経済立て直しの法案を「MB(李明博大統領)悪法」だとして足を引っ張っているから、支持率が低迷しているのだ。

◆100年に1回あるかないかと言われる世界的な経済危機を乗り切るには、与野党の区分があってはならない。インドネシアでは野党の国会議長が、歴訪中の李明博(イ・ミョンバク)大統領に地元の韓国企業のために必要な法律を作ると約束した。労組の代表が外国のバイヤーに納期を約束しているところに、野党の党首が経済立法の先頭に立てない理由などない。「民主党が国民の支持を取り付けられずにいるのは、法案上程さえ妨げ、反対のための反対ばかりをする政党に映ったからだ」という金富謙(キム・ブギョム)民主党議員の言葉は頭を頷かせる。経済危機への取り組みにおいて与野党が別々であってはならない。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com