15日、米ハワイで閉幕したSBSオープンは、ミシェル・ウィーが米女子プロゴルフ(LPGA)ツアーカードで、初めて出場した大会だ。彼女は残念ながらアンジェラ・スタンフォード(米国)に逆転負けし、2位にとどまったが、優勝したほどの厚い待遇を受けた。
ミシェル・ウィーの準優勝に韓国内のマスコミはもちろん、LPGAやゴルフチャンネルに興奮するのはもっともなことだ。スター性や商品性を備えた選手が、好成績を挙げてこそ、ファンが集まるからだ。
しかし、今大会を通じ、ミシェル・ウィーが少なくとも「女子版タイガー・ウッズ」ではないことがはっきりした。ミシェル・ウィーに若い年齢や経験不足を取り上げてはならない。彼女は12歳の時から、マスコミから注目されてきた。男子大会などを含め、米国だけで計64回もプロ、アマチュア大会に出場した。決して少ない回数ではない。
ゴルフで最終日のチャンピオン組みのラウンドは、マッチプレーと同じだ。「ゴルフ皇帝」タイガー・ウッズが恐ろしいのは、一緒にラウンドする選手が、自ら勢いに押されて自滅してしまうという点だ。ウッズに「脅威的な選手」「競技を支配する選手」という言葉が付く所以だ。
最終日のチャンピオン組みでラウンドした時のウッズの成績は、44勝3敗。ほとんど逆転を許さなかったことを示す。
ミシェル・ウィーは、ホームグラウンドでシーズンデビュー戦を行った。雨と風が吹き荒れる悪天候の中で、試合が進められた。このような天気に慣れているのは誰か。スタンフォードが、ずっと不利なはずだった。しかし、結果は逆だった。
3ラウンドの10番ホールを終え、3打差でリードをしていたので、残りの8ホールでは優勝に釘を刺すべきだった。優勝への負担からミスをしたというのは、アマチュアの言い分だ。
もう数千万ドルを稼ぎ、彼女を補佐するチームが稼動している中、このようなとんでもない逆転を喫するというのは理解し難い。反面、ウッズは1996年USアマチュアチャンピオンシップで、13ホールを残し5打差でリードされていたが、これを覆して優勝カップを獲得した。
SBSオープンの逆転負けは、ミシェル・ウィーの非常に悪い見本になった。これからどの選手も最終ラウンドで、ミシェル・ウィーを恐れたりすることはないだろう。
ニューヨーク・ヤンキーズのベテラン捕手だったヨギ・ベラは、「野球は9割が精神で、1割が体だ」と話した。ゴルフは、野球よりさらにメンタルが勝負を左右する競技だ。
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