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[オピニオン]弁護士試験法案の否決

Posted February. 14, 2009 06:00,   

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法学専門大学院(ロースクール)制度の完結版とも言える弁護士試験法の改正案が、一昨日、18代国会本会議の法案否決1号に記録された。出席議員218人による表決は、賛成78、反対100、棄権48だった。与党ハンナラ党議員132人のうち、賛成は54人だけで反対と棄権が78人もいた。洪準杓(ホン・ジュンピョ)院内代表が表決を控えて、党議員総会で「気に入らなくても党政策として賛成してもらいたい」と訴えたが、無用だった。

◆「既得権にこだわる弁護士のロビーが功を奏した」とか「全国の市・道のうち、唯一ロースクールのない慶尚南道(キョンサンナムド)地域の議員が反対に加わった」という分析もあるが、最も大きな問題は与党が所属議員に対しても十分に説得できなかった法案を本会議に上程したことにあると言える。民主党は、「速度戦がもたらした政府与党の不協和音と無責任極まりない行為」と批判した。ハンナラ党の金正権(キム・ジョングォン)院内スポークスマンは、「我々は政府政策に対しても冷徹に判断し、具体的に政策代案を提示するという立場だ」と釈明したが、足並みの乱れを見せている政府と与党の関係を浮き彫りにした出来事だ。

◆争点は、弁護士試験の応試回数を「5年以内に3回」と制限したのと、ロースクール出身だけが弁護士試験を受けられるように制限したことだった。受験の資格をロースクール出身に限らせたのは違憲の余地があるという主張もある。日本ではロースクール出身でなくても弁護士試験が受けられる。英国ではロースクール出身にも受験の資格が与えられるが、学費が格安なオンラインロースクールもある。我々も年間1500万ウォン台に上るロースクールの授業料を出しにくい貧しい受験者にも機会を提供する案を工夫しなければならない。

◆ロースクール制度の導入は、金永三(キム・ヨンサム)政府の時に検討が始まり、2007年の17代国会で与野党の合意で実現した。問題点が多い法案であるならば、議員が多数決で否決したことを悪くばかり捉えるのも筋に合わない。このような法案をめぐって党方針だからと言って賛成を強制するのも旧態だ。何はともあれ、第1期ロースクールの開院が3週しか残っていないのに、弁護士試験の科目や手続き、受験資格を規定した法案が漂流し、混乱が予想される。ロースクールの趣旨は生かしつつ、問題を解決する方法が早く見い出されるといいが、果たしてうまく行くかどうか疑問だ。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com