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[オピニオン]金正日のリップサービス

Posted January. 28, 2009 07:06,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、23日に中国共産党の王家瑞・対外連絡部長と会談し、対外活動を本格的に再開したのかどうかに関心が集まっている。金総書記の外国要人との会談は、昨年6月18日に習近平・中国国家副主席と会談して以来、219日ぶりだ。国家の最高指導者が、外国要人に7ヵ月以上も会わずにいられる国は、北朝鮮以外にはない。情報当局は、金総書記の頭の上の部分の髪の毛が抜け、左手がはれており、完全に健康だと見ることは難しいと分析した。

◆金総書記が、このように健康でないにもかかわらず王部長に会い、写真を公開した意味は何か。金総書記は、過去にも韓国の旧正月に当たる中国の春節の頃には、中国の関心を買うための行事を行なった。今回、王部長と会談した時期が、米国のバラク・オバマ大統領の就任3日後という点も偶然ではないかもしれない。中国の新華社通信は、金総書記が、「北朝鮮は韓半島を非核化しようと努めている。韓半島情勢の緊張状態を望まない」と述べたと報じた。しかし、金総書記が、王部長に語った話は、中国と米国へのリップサービスのようだ。

◆北朝鮮は、李明博(イ・ミョンバク)政府発足後、韓国が、陸海空の全面で軍事的挑発をしていると言い張った。人民軍総参謀部報道官は17日、軍服姿で朝鮮中央テレビに出て、「対南全面対決態勢に突入することになるだろう」と脅しをかけた。北朝鮮は、戦争に備えた住民避難訓練まで強化し、緊張を高めている。北朝鮮外務省報道官は13日、談話を通じて、6者協議の合意を無視し、核問題解決の前に米朝関係の正常化を求めた。「緊張状態を望まない」と言う金総書記の発言とは異なる。

◆92年の韓半島非核化共同宣言を無視して核開発を強行した北朝鮮が、今も核の無能力化を拒否している状態で、「韓半島の非核化に努めている」という言葉を信じろというのか。ブッシュ政府で、長く北朝鮮と対したライス国務長官は、退任を1ヵ月後に控えた昨年12月17日、「誰も北朝鮮を信じない。北朝鮮を信じるのは馬鹿ぐらいだ」と言った。金総書記は、行動の裏づけがないリップサービスで、「オバマの米国」も誘導できると考えているのだろうか。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com