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[社説]世界的な信用危機、強力な国際協力で突破を

[社説]世界的な信用危機、強力な国際協力で突破を

Posted October. 06, 2008 09:38,   

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米国の金融安定化法案の修正案が下院で可決されたことで、世界の金融市場の信用収縮が多少緩和された。国内の金融圏のドル飢饉事態も、政府が輸出入銀行を通じて50億ドルの追加供給を決めたことで、峠を越すことができた。しかし、世界的な信用危機とこれによる資金硬直、そして実体経済の萎縮に鑑みて、「新たな金融氷河期」という言葉は決して誇張ではない。どの国の市場が金融危機、信用危機の犠牲になるのか、誰も安心できない状況だ。韓国も、外国の資金が流出して、市場が撹乱する可能性に徹底して備えなければならない。

各国政府と中央銀行が、金融危機の自国転移を阻止するために政策手段を総動員しているが、個別の対応には限界がある。国境がほとんど無意味になったグローバル危機には、機敏で強力な国際協力が不可欠だ。韓国政府が、東アジア域内の協力体制を強化するために、韓中日の財務長官会議を推進することも、今回の危機の性格を考慮すると、ひとまず方向性はしっかり捉えている。

3国の外貨準備高を合わせれば、3兆ドルを超える。中国と日本は8月末現在、それぞれ1兆8088億ドルと9967億ドルで世界1、2位であり、韓国も2396億ドル(9月末)で、外貨準備高が世界で6番目と多い。3国が、「有事の際、金融市場の安定に向けた共同対応」を具体化し、国際為替投機勢力の攻勢から域内市場を守る強い盾になることができる。中央銀行レベルの金利に関する意見交換や市場監督当局間の相互モニタリング強化案も検討する必要がある。

韓中日は、97年のアジア通貨危機以降、アジア通貨基金(AMF)(仮称)の創設や東アジア共通通貨の導入といった案を模索したが、明確な成果を出せなかった。韓中日と東南アジア諸国連合(ASEAN)が800億ドル規模の共同基金を造成する計画も、配分の割合と意思決定方式をめぐる意見の相違で足踏み状態だ。

世界的な信用危機の衝撃を最小化するための国際協力は、圏域ごとに目まぐるしく行なわれている。先進8ヵ国(G8)の欧州連合(EU)加盟国であるフランス、ドイツ、英国、イタリアは、金融安定化ファンドの造成には失敗したが、欧州の金融機関の支援に緊密に協力することで首脳間で合意した。日本と中国の主導権の神経戦がアジアの協力体制構築の障害要因なら、韓国の仲裁者の役割が光りを放つかもしれない。

むろん、国内的には韓国経済の体質改善、経常収支の黒字転換、外貨浪費要因の最小化などが急がれる。