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中小企業、為替差損のため厳しい資金難に直面

中小企業、為替差損のため厳しい資金難に直面

Posted September. 26, 2008 07:35,   

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「今年3月から8月の間、『キコ(KIKO)』による損害を解決するのに約30億ウォンを使いました。今月末、満期が到来する貸付金80億ウォンは、延長申請をしなければならないのですが、銀行がしてくれるかどうか疑問です。15年間、一度も赤字を出したことのないしっかりした輸出企業だったのに…」(忠清地域所在の電子部品専門のA社の財務担当役員)

「米国から自動車部品を輸入し、国内の大手企業に納品しています。ウォンの為替レートが1ドル当たり950ウォンだった時に国内の大手企業と契約したのですが、今は1ドル1100ウォン台までウォン安が進んだため、部品を輸入すればするほど損をしています」(釜山の自動車部品専門のB社の財務担当役員)

今年上半期、原材料価格の急騰で危機に直面した中小企業は最近、厳しい資金難に苦しめられている。輸出企業は為替リスクヘッジのために加入した通貨オプション商品のキコで巨額の被害をうけ、輸入企業は急激なウォン安ドル高の影響で莫大な為替差損を抱えるようになったからだ。資金繰りの悪化で倒産の危機に追い込まれた中小企業も少なくない。

中小企業中央会の金基文(キム・ギムン)会長は25日、ソウル永登浦区汝矣島洞(ヨンドゥンポグ・ヨイドドン)の中企中央会で行われた緊急の記者会見で、「キコに加入した健全な中小企業が一晩で黒字倒産するのではないかという危機感がエスカレートし、集団パニック状態に陥っている」と述べた。

実際、A社の役員は、「今年は何とかやっていくが、来年の上半期(1〜6月)が怖い」と述べ、「キコの被害によって今年格付けが下がり、来年、銀行が一斉に貸付金の回収に乗り出すと、恐ろしい状況に置かれるだろう」と心配した。

「為替ヘッジ被害企業共同対策委員会」のチョン・ソクヒョン委員長は、「キコを良薬と思って飲んだが、本当は毒薬だった。キコの問題をこのまま放置すれば、相当数の優良中小企業が直ちに『死亡』しかねない」と述べた。

中企中央会が今月中旬、キコ加入により被害をうけた中小企業102社を対象に調査した結果、ウォンの為替レートが1ドル=1200ウォンの場合、約70社(68.6%)が倒産する可能性があることがわかった。これは負債償還係数(営業活動を通じて稼いだ現金を負債で割った数値)を基準に計算されたものだが、係数が1より小さければ負債を返せず、倒産するリスクがあることを意味する。

キコの被害と為替差損を被った状態で、韓国国内の都市銀行が貸し渋りに転じたことで、中小企業は厳しい資金難を訴えている。

中企中央会が23、24日の2日間、中小企業154社に「最近の米国発の金融危機が中小企業の経営活動に与える影響」についてアンケート調査を実施した結果、126社(81.8%)が「影響が甚だしく大きい」か「大きい」と答えた。

具体的な影響(複数回答)については、銀行からの資金繰り(63.4%)と内需の減少(62.6%)、販売代金の回収遅延(60.2%)が大部分だった。中小企業の68.8%は、「現在、資金難が深刻だ」と訴えた。

中企中央会は、中小企業の金融安定に向け、「各銀行は中小企業への貸付金の回収を自制し、政策資金の満期返済を猶予してほしい」と要請した。また、キコ商品を中途で解約できるように認め、キコによる損失金を無担保長期貸付に転換してくれるよう促した。

一方、銀行界では26日、銀行の中小企業ワークアウト担当者らが集まり、キコによって損害を受けた企業のための支援策を話し合う予定だ。



lovesong@donga.com parky@donga.com